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2012年04月22日(日)
『KAIKOO POPWAVE FESTIVAL '12』

『KAIKOO POPWAVE FESTIVAL '12』@船の科学館 野外特設ステージ

mouse on the keys絡みで数年前から気になっていたKAIKOO。インディーベースで活動するバンドが多く集まるイメージでしたが、ここ数年でみるみる会場と参加バンドが膨れあがり、今回は船の科学館敷地内で二日間開催の規模になりました。これ迄なかなか日程が合わずようやく行けた!二日目のみ参加してきました。

天気が怪しかったので、会場着いてから雨降り出したらごはんを喰いっぱぐれるかもと思い(笑)ヴィーナスフォートで腹ごしらえして出発。ふねー!うみー!いいロケーション、アガるー!4つのステージ(全部まわれた!)間を徒歩数分で移動出来るコンパクトさなのに、不思議と音が被らないのです。昨年同じPOPGROUP制作で、近所のお台場シーサイドコートで開催された『neutralnation 2011』のときもそうでした。各ステージの音は決して小さくないんですよ。スピーカーの向き等うまく考えてあるんでしょうか、よく出来てるなー。

で、その『neutralnation 2011』のときは海風に悩まされていたようだったPA。さまざまな編成のバンドが入れ替わり立ち替わり演奏していくフェスならではの大変さもありますよね。今回は殆ど風もなかった上、臨機応変っぷりが見事でした。と言うのも、リアルタイムで音を改善していくのが目に見えて(耳に聴こえて?)わかるんです。これについては後述します。

■WUJA BIN BIN@BLACK EMPEROR
ビークルではkeyを担当していたケイタイモくん。彼が本来の?パートであるベースを手にバンマスを務める「大所帯プログレッシヴ吹奏楽バンド」WUJA BIN BINが本格始動!(プロフィール紹介も含めたこのインタヴュー面白かった!・CONTRAST『WUJA BIN BIN | 男女13人音物語』)ファーストアルバムリリース直後に観られてラッキーでした。
もともとは類家くんが参加している…え、ゴセッキーも?圭作くんも!?と言うことで俄然興味が増した訳ですが、ほんぎゃーめっちゃ好みの編成と音でした。確かに「大所帯プログレッシヴ吹奏楽バンド」、しかも変態色!ギターレスで鍵盤×2、シロフォンも入ってる。ヴォーカルは言葉をパーカッシヴな音にする。うわんこういうの大好き!またヴォーカルのひとりアチコさんの笑顔がちょー素敵で!二列目で終始ニコニコして観た。
何せ13人もいるのでセッティングが大変、各パートのマイクチェックも大変。かなり入念にチェックしていましたがやっぱりいっぺんに音を出したときのバランスと言うのは演奏が始まってみないと判らない。序盤はホーンの音が埋もれて殆ど聴こえずおろおろする。しかしここからがPAスタッフのすごいとこでした。演奏中ホーンやスティールパン等の生音楽器の側に駆け寄っていき耳を近付け、卓にサインを出していくのです。すると確実にそのパートの音が鮮明になる。スティールパンなんて、スタッフさん底に這ってって耳を近付けてた。各プレイヤーも演奏し乍らどんどん要望をジェスチャーで伝えている。みるみるうちに音が整っていく。類家くんのソロが始まったときにはもうバッチリでした。
えーこれどうやってたの…モニターの返りを確認するってのとは違うよね……。全ての音が鳴ってる状態でこの位置からはこのくらいの音量、音質で聴こえている、だから全体ではこう聴こえてる筈だ、ってのを把握出来てるってことか……すーごーいー。
個人的には新旧DCPRGのゴセッキーと類家くんが前後でソロとったり、ユニゾンで吹いたりしているのが胸熱でございました。Tbのお姉さんもちょー格好よかったし、Clがまたいいの!ソロめちゃ格好よかった。FlとAS兼任でビートたけしの真似がうまかった(笑)NARIさんは匍匐前進も上手で、バンドにふたりいる元自衛官(前述インタヴュー参照)っぷりをアピールしていました…と言えば、類家くん匍匐前進出来るのかな(笑)音楽隊も基礎訓練はやるのではないか。
わーまたライヴ聴きたいよ!レコ発はマニックスと被って行けないよ!(泣)フジとかに出ないかなー。
せっかくなのでMV張っとく。類家くんはアニメでもイケメンだな!そうそう左のほっぺがリスみたいに膨らむよね!
・WUJA BIN BIN / SAFE DRIVING


BLACK EMPERORのサイプレス上野とロベルト吉野と…(特別な1日をあなたに)にトシミくんが出るとアナウンスされていて気になったけどソイルと丸被り。うぎゃん残念。

■SOIL & "PIMP" SESSIONS@KING & QUEEN
ひっさっびっさーーー!!!しかも一曲目「Suffocation」!!!ツカミはオッケー、フェス仕様のセットリストで押しまくります。駆け込んできたクラウドでみるみるうちにエリアはいっぱい。
それにしてもベタなことを言うが「Suffocation」の言葉通り、タブくんも元晴さんもいつか窒息死するんじゃないかってライヴ聴く度ハラハラする…楽しいけど(鬼)。そもそもタブくんのTpってブラックマンバと言うちょーゴツい楽器で、本人も「重いし音出すのすごい大変。でも出す!」みたいな体育会系なことを言っておりましたが、それにしたってこの楽器でよくもまあこんだけゴッツいハードバップをやるもんですよね。元晴さんもそうで、ふたりともソロ終わるとクラクラきてるっぽいし酸素吸ってるし。しかしまあそこが魅力でもあるし、これをいつ迄やれるか?ってところもハードバッパーの刹那に挑戦しているような印象もあります。
とまあいろいろ考えたりするのは後のことで、ライヴ中はそのひたすら格好いい演奏に踊りまくってるだけですよ。あー楽しかった!社長の帽子とった姿初めて見た。なんかかわゆかったわ。その社長、ステージから飛び降りたときすっころび、衣裳がやぶけて「縫います」つってたのにもちょー笑った。タブくんと元晴が投げた酸素缶を両方ともキャッチした男の子があまりのことにキャーッて少女のように喜んでいたのもいい光景でした。
そして丈青がソロ弾いてるときにこの日最初の雨がパラッときた…やっぱり雨男は丈青だと思います……

KING & QUEENはステージが二面あり、ひとつのステージでライヴが行われている間に次のアクトのセッティングが出来るようになっていました。この後のBEYONDSも気になったがこの日前半はもうDCPRG縛りで行くぞ!物販を見て(ソイルの物販のおねーさんちょーいいキャラでした)GRAND MASTERへ移動。

■後藤まりこ@GRAND MASTER
はい、千住くんがバンドメンバーです!後藤まりこさんはミドリの変名バンドshibaraku-yoshinoを『Kill Your T.V. '09 NOW!』で観たきりで、ソロではどんなことやってるのか全く知らなかったのですが、あらーかわいい!ふわりとしたクリーム色のワンピで、ゆるいウェイヴのかかったボブ。まず思ったのがうわYUKIみたい、でしたよ。イメチェン?しかし歌はその姿からは程遠い野獣のごとく。サークルに位置するバンドメンバーの真ん中で咆哮しております。しかし声はかわいい。
そのうち後藤さん、上手側のスピーカーを積んでるイントレに飛び移り絶叫大暴れ。黒いパンツも綺麗なおしりも(そうおしり見えた…パンツがタンガだったの……)夥しい数のリスカ跡もめっちゃ至近距離で拝ませて頂きました。その傷だらけの左腕を誇らしげに飾るレースのリボン、裸足、ふくらはぎには黒いガムテ。マイクとエフェクター(リアルタイムで自分の声にエフェクトやループをかけたりする)を持って動き回るので、コードさばきにスタッフがあたふた。そこに群がるカメラマン。いやあフォトジェニックです。
そんな状況で聴いたと言うのに、唄われたその声とメロディはクッキリ記憶に残った。今でも口ずさめる。お見事。上記の説明だとどんなハードコアやねんて感じですが、歌はとてもポップです。そしてこの声に対抗するなら、と言うバンドがやっぱ巧い。何より皆が楽しそう。
千住くんのいじられようはかなり見ものでした(笑)叩いてる背後から後藤さんにシンバルジャーンて素手で叩かれて「うわあっ!」と声出してビックリしていたのには笑ったわー。その後スティックを奪おうとする後藤さんに必死で抵抗するうち、二人羽織状態になってしまい大ウケ。曲が終わった後「千住くんがスティックくれへんからやんかー!」と名指しで攻撃されてました(笑)。
終わった後何故か泯比沙子さんの話になった

■U-zhaan × mabanua@BLACK EMPEROR
昨年の『LIQUID R/U/U/M』以来。このときが初顔合わせだったんですよね。タブラチューニング間の喋りは相変わらずドSのU-zhaanにニコニコmabanuaくんの噛み合ってない微笑ましさでした。かなりひとも多かった、人気者ー。「ユザーン!ユザーン!」と絶叫する兄さんがいて、音の返りを確認しているユザーンが「どうですかね?」とPAさんに訊いたらその兄さんが「いいよー!」とか言って「あなたにいいって言ってもらっても」ってあしらわれててウケた。客にもどS。
寒いから予定していたセットリストを変更して、ドラムンベースばっかりやりますつって大盛り上がり。ああ、あったまる…(笑)高速タブラ!
最後の曲はハラカミくんの「joy」を使ってた、確か。ライヴ会場でしか販売しないU-zhaan × rei harakami『川越ランデヴーの世界』は「川越に忘れてきちゃったんで今日は売れません」だって。さっき物販探したけど見付からず、売り切れたのかなと思ってたんだよ…最初からなかったんかい……

この辺りから雨がパラパラじゃなくなってくる。船の科学館を見学出来るとのことだったので開放してあるミニ展示場へ。連合艦隊の精巧なミニチュアにうわあーとなる。バックホーンの岡峰くんが見たら興奮して喜びそうなものだったよ…(笑)イージス艦の模型もあったよ!楽しくて結構長い間観てまわってるうちに南極観測船宗谷への入館時間が過ぎる(泣)タロジロも乗った船だよー。外から眺める。合羽を着込んで外に出て早めの夜ごはん。iriya plus caféのジンジャーハニーティめちゃおいしかったあったまった!

移動中GRAND MASTERのCalmをチラ聴き。気になる音だった。インストのいいバンドがいっぱい出ているよー。いいフェス!WHITE KNIGHTの入口付近にWUJA BIN BINのヴォーカルバくんが座り込んで雨に濡れたままうとうとしていた。風邪ひくよー。

■WRENCH(90's LIMITED SET)@WHITE KNIGHT
「予告通り90年代の曲ばかりやります!」とシゲさん。満杯です!奥に入ると出られなくなりそうなので入口付近で見る。唯一屋根のあるステージだったけど、雨宿りのためにいたひとはそんなにいなかったんじゃないかな、すごい盛り上がり。全く見えません(笑泣)。さっき見掛けたバくんがどんどん奥へ入って行く。始まるのを待っていたんだね。でも寒いし濡れるから最初から中にいればいいのに(笑)。4曲で移動したんだけど、「時空自在」が聴けたのは嬉しかった!

■在日ファンク@KING & QUEEN
やだハマケンが格好いいんだけど!キャー!きもちわるいー!すてきー!
JBダンスも満載な訳ですが、ハマケンは身体のキレる子ではあるものの運動が出来る感じではないので、準備体操をきちんとやってステージに臨まないと靭帯伸ばしたりアキレス腱切ったりしそうだよなと冷静に考えたりする。やーもーこんなでも(って酷い)曲はブリブリに格好いいわー。ブンブン待ちらしき隣のステージのセッティングを見ていたひとたちが、じわりじわりとこちらに集まってきたのは嬉しかったわ。
ゴセッキーが加入して初めて観ました。どういうポジション?と思ってて、実際ゴセッキーのソロになるとどわっと相当場が沸くし、本人もキメキメにブイブイ吹いていたので二枚目枠なのか…?と思ったらその後ハマケンと小競り合いを始めたのでそうだよなあと思ったりした(笑)。二枚目云々はともかく、ファンクをやるホーンはやっぱ格好よくなきゃ!あー楽しかった。
「爆弾こわい」にちなんだTシャツ作りましたーて言ってた。ポケットつきでかわいかったよ

さて大トリ。サウンドチェックでYokoさんのドラムが聴こえてきます。「Dig The New Breed」のフレーズが聴こえてきたので、あ、やるな、嬉しい!と思う。『neutralnation 2011』に続いての出演、どういう縁?BAKUくんとは以前一緒にやっていたけど、と思っていたら、POPGROUP代表の坂井田さんはブンブンがUKに滞在していた頃のマネージャーだった方なんだそうです(こちらに記事→・Qetic『POPGROUP × Qetic <KAIKOO学習帳>』)。ここでBAKUくんとも繋がる訳ですね。

■BOOM BOOM SATELLITES@KING & QUEEN
すごくよかった!先日サカナクションとの対バンが中止になり(まあチケットとれなかったんですけどね…サカナクション人気すごい……)、川島さん復帰後初のステージでした。人間だもの仕方がないわよ体調悪くなることもあるよーと思うものの、川島さんこういうことすごく気に病みそうなので心配でしたよ…以前大きな病気やってるしね。無事治ってよかった。憂愁を帯びた綺麗な声はよく伸び、雨空に似合っていました。
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セットリスト(『CHELSEA QUARTET』さまを参照させて頂きました)
01. Freak The Night
02. Moment I Count
03. Morning After
04. Light My Fire
05. Fogbound
06. Kick It Out
07. Dress Like An Angel
encore
08. Dig The New Breed
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最初にふたりで前に出て、深くて長い一礼をしました。まるで長友のような深いお辞儀を!ロックバンドらしからぬこのサムライのような挨拶、事情を知らないひとからすれば何だ?と思ったでしょうよ……。その後は普通に進行していきましたが、なんてえの、中野くんのこないだの借りは返したるな気迫がすごくて火を吐く般若のようであった。まるでジャンプのキャラのような熱血っぷり…そしてスタインバーガー使ったの久々じゃないか?初心にかえるって思いもあったのだろうか…このひとこういう思いがすごく表に出るよねえ。いいことだ!
ちなみにWUJA BIN BINのケイタイモくんもスタインバーガー使いで、一日でスタインバーガー使いをふたりも見たフェスになりました(微笑)。
「Kick It Out」のとき後ろからどわーと集団が駆け込んできて、どしゃめちゃなモッシュが起こる。雨なのにようやる。タメのところでその集団が外周を拡げていったのでサークルモッシュになるのかなと思いきや、ブレイクした途端に中心に向かって走り込みぶつかり稽古になる、と言うとても珍しいモッシュが起こりました。回るんじゃないのかよ!長いことブンブン見てるがこれは初めて見たわー。ハードコア寄りの客が多かったのか皆さん対処に慣れてたなー、巻き込まれたくないひとの逃げるのが早いこと早いこと(笑)。ケガ人が運ばれていった様子もなかったしよかったよかった。
トライバル「Fogbound」のアウトロではいつもブースを離れて丸腰で前に出てくる中野くんですが、この日はそんなクラウドを、両手を腰に置いてエッヘンみたく眺めやっていて憎たらしかった(笑)。この辺りになると、今日は無事やりきれそうだと思ったのかな。そんな中野くん、アンコールで出てきて再び長いお辞儀をする川島さんの背中をバーンと叩いてました。ホッとしたところもあったんだろうな。
つうわけで大トリなのでアンコールあり!ここで川島さんが「個人的なことですが、前回のライヴで事故を起こしてしまって…今日は皆さんに楽しんでもらいたい一心でやりました」と言い、歓声を拍手が起こりました、ほろり。プレッシャーもあったでしょうにようがんばった(泣)!
リハでやってたしトーカーマイクあるから絶対そうだろと思っててもあのイントロはアガる、「Dig〜」!踊りまくっておひらきです。転んでもただでは起きないじゃなくて転んだら何かを掴まんでは起きられるかってなすごくいいステージでした

客出しにハラカミくんの「come here go there」が流れてきた。この日会場のところどころでハラカミくんの音を聴けたこと、とても嬉しかったです。