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2011年06月18日(土) ■ |
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歌川国芳と面影ラッキーホール |
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ふたつに関連はなく、単に同じ日に行ったと。
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『破天荒の浮世絵師 歌川国芳』@太田記念美術館
没後150年だそうです。前期『豪快なる武者と妖怪』。後期は『遊び心と西洋の風』になります。
自分はねこ絵から国芳を知り、豪快国芳作品をじっくり観る機会を逃していたのでこれは嬉しかったー。約3セクションで、1F武者絵、2F妖怪絵、B1F妖怪、役者絵と言う感じでした。『水滸伝』シリーズも沢山あった!主線がぶっとく劇画にも漫画にも見えるポップさ、デザイン力の高さ。はあー格好ええわ……。
反骨精神溢れる国芳の魅力が堪能出来る『源頼光公館土蜘作妖怪図』もあった!頼光の背後に土蜘蛛と亡霊が現れる。倹約令によって仕事を奪われた職人たち、初物は贅沢だからと禁じられたスイカ迄いる。強烈な風刺画です。照れ屋で自画像を残していない(描いても後ろ姿だったりする)、でも曲がったことは大嫌い。江戸っ子国芳の魅力を再認識。
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面影ラッキーホール・レコ発ライブ『渋谷でだけ出して』@Shibuya WWW
対バンはLASTORDERZ、ゲストでギターに森若香織さん。てかもうひとりのギターは安齋さんなので、比重はものすごく高い(笑)たよりになります。毎度の如く年寄りネタを挟み乍ら、休憩も入れ乍ら、張り付けたような笑顔で唾をとばしまくり唄うトモロヲさん、格好いいー、こわいー。いやー歳はとるもんですよ。と言うかこの夏P.I.L.でジョン・ライドンを観る前にトモロヲさんの歌で「フューチャーだらけ!」を聴けたことは嬉しいことであった。サマソニ出ればいいのに!楽屋にライドンが挨拶に来ればいいのに!(歳とると年功序列がだいじになる、安齋さんはライドンより歳上と言う話から)
「SidのMy way」もよかった…ばちかぶりの「オンリー・ユー」くらい好きー!
ところで終演後配られてたフライヤーのなかに『CLOUD』のフライヤーも混ざってて(と言うか束のいちばん上)必要以上にうろたえましたよ…トモロヲさん出てるから今日配っててもおかしくないのだが、ライヴ会場でもらうと嬉しいもんですね。来週初日、たのしみー。
さて面影です。もぎゃーすごくよかった!すごくよかった!(だいじなことなので二回言います)新譜からの曲がライヴ映えすること。既存の曲も細部のアレンジが変わっていたりして、もともと演奏バカうまのひとたちだけどそれがよりソリッドに!シャープに!なんだろWWWの音響も関係あるのか?バッキバキの音でした。ホーンが定着したことも大きいのかなあ…Tbソロすごくよかったー。そんでこのホーンのひとらって数年前?1〜2年前くらいからかな?の参加でサポートメンバーぽい…いやその……えーと面影特有のもさっとしたルックスではない(…)オシャレさんな方々なんですが、そんなひとたちがちゃんと!あの!振付けを!やってるのが!素晴らしい!
で、アッキーの歌も毎回素敵なのだが、今回は新譜の歌世界を表現する歌姫(歌詞が女性の一人称だからね!)っぷりがまたおそろしく素晴らしかった。いやもう「セカンドのラブ」とかね…「ゴムまり」とかね……もう真剣に聴きますよこっちも。となりのお嬢さんなんて涙ぐんでいたよ。と言うか自分もな。こういう痛い物語を唄わせたらもうあれですよ、右にも左にも前にも後ろにも並ぶ者はいませんよアッキーに。怖いわー。なんでこんなに痛いところついてくるの……。どうしてそれに気付いているの、どうしてそれを見ているのー。あの視点の鋭さと、それを見詰める優しさには参ります。誰も救わない、誰も助けられない。でも誰もが幸せを探してる。それをひたすら見て描く。
そしてこの日のアッキーは思うところがいろいろあったのか、いつもよりやさしかったわね☆はっちゃけ過ぎたか歌が揺らぐところがあったのも珍しい。コール&レスポンスのときにそれをすごく感じたけど、毒々しくきたないものをきたないものとしてとりあげる正直さと、どこ迄ひとのこころに土足で踏み込むかの線引きが明確にある感じがしました。すごく繊細。
いやあ、本当にいいライヴだった。終演後、満杯のWWWで興奮気味に「よかった!」と話しているひとも結構いて、それにもなんだか笑顔になった。
あと余談。
・面影とDCPRGのファンにはお馴染み、P-VINEの猛獣使いA&Rである天才マタバ氏が退社したとのこと。えええー ・そのマタバ氏が手掛けた最後の仕事は、大量に作ってしまい倉庫に眠っていた面影のTシャツを被災地に送ったことだそうで、ときどきニュースにそれを着たひとが映ったりしてるそうです。しかしそのTシャツの柄と言うのが(以下自粛)いい仕事したね……
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