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2007年12月14日(金) ■ |
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『花旗“HOA-KY”』 |
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『花旗“HOA-KY”』@シネクイント
DCPRG最後のDVDとなる『MUSICAL FROM CHAOS 3「花旗“HOA-KY”」』の発売記念上映会+夏目監督×菊地さんのトークショウ。
ええっとーDVDいつ発売だっけ?もう出たっけ?あんまりネタバレしないでおきつつつらつらとー。
ライヴDVDではありません!ライヴDVDではありません!2回言う。いや何度でも言う。「ハイパーコラージュ」ってことだったんでほっとんどまともな演奏シーンはないんだろうなあと思っていたがー、ホントになかったわ。菊地さんは「思ったよりあった」と言っていたが(笑)そして菊地さんは「いつか夏目くんはこういうの撮ると思ってた」とも言っていた。ここらへんは菊地さんの12月12日付日記をご覧ください。日本人おとなしいから暴徒と化しません(笑)
夏目監督はMUSICAL FROM CHAOS 2のディレクションも手掛けた方ですが、全く趣は違います。YMOの『PROPAGANDA』みたいなもんかなとぼんやり予想したけどそれともまた違って…いやはや面白かったですけど、きつねにつままれた気分でもある。これが最後のリリースってとこもまたDCPRGらしいのかもな。
断片(もうほんっと、断片よ、断片!)の演奏シーンには、リハやレコーディング風景もあって興味深いものでした。みるくのステージ上から撮ってるものも。DCPRGのライヴでは、菊地さんはコンダクターなのでずっとフロアに背を向けている。聴衆は常に菊地さんの背中を見ている。今回初めて(いやまあ過去のライヴ映像で見てはいたけど…なんつうか気持ち的に……)、指揮/演奏している最中の菊地さんの顔を見られたってのが…ああー本当にDCPRGは終わったんだな、と実感したと言うか……。ここらへん、トークでも出てたけどファザコンとかエディプスコンプレックスとか、父親はこどもにずっと背を見せているものだって話に繋がって改めて納得させられたなあ。父親の顔を見たってことは、こどもが追いつき追い抜いたってことだ。父親が追いつかせ追い抜かせたってことかも知れないが。
で、そのリハやらレコーディングで、あの算数曲がどうやって構築されていくかがちょっと、ほんのちょっとだけ見られたってのは嬉しかった。拍の組み合わせとか、8、16、32ビートの噛み合いとか。
イメージ映像パートは夏目監督の中ですんごい拘りと繋がりとゴダールへの愛憎が入り乱れており、トークでそこについて喋り出すと止まらなそうに見えて、「いやこういうことはあんまり言わない方がいいのかな…」と急に言葉に詰まったりして面白かった。それを面白がっていろいろ聞き出そうとする菊地さんも面白かった、話転がし上手!「あの(コスプレの)女の子たちを『あ、ありかも』とか『かわいい』と思っちゃったら負け」って夏目監督のコメントに爆笑。ごめん、あざといけどかわいいやんけこの野郎!と思いました(笑)もうすんごい意図的なんだもん!僕口調とか滑舌の悪さを舌ったらずに魅せるとことかさ!むっちゃ狙っとるー!終盤の「思ったよりちっちゃいな」「何言ってるんだ、ここは前人未到の大陸で!」の台詞にうっかりジーンときちゃったしな!
あーあーあー本当に、本当にもうDCPRGはないんだな。2007年4月25日、O-EAST。忘れるもんか。
DVDには「フォックス・トロット」のフル演奏も収録されているそうです。やっぱ買うか。
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