I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
kai
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2007年07月12日(木) ■ |
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『グラストンベリー』 |
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14日の『THE BEE』、行ってくれる方が見付かりましたー。有難うございます、楽しんできてください!いや楽しい内容ではないが……。
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『グラストンベリー』@Q-AXシネマ1
1970年から続いているイギリスの代表的な野外フェスティヴァル、グラストンベリー・フェスのドキュメント。
出演しているバンドの演奏をじっくり観たいひとには物足りないかも。でも、ドキュメントとしてはとても面白かったです。主催者であるマイケル・イーヴィスがどのようにしてフェスを始めたか、倍々に観客が増えるに伴いどのような問題が生じてきたか、そしてそれを改善する為にどのような方法をとっているか、等々。政治や警察方面、観客からの証言も盛り沢山。TV中継に使われたものから観客が撮ったプライヴェートなもの迄、さまざまな映像が使われています。
お国柄と言うか土地柄が色濃く反映されており、トラヴェラーズ(定住地を持たないヒッピーさんですな)を招き入れたことで生じた問題が大きく取り上げられていました。あとヤク問題がやはりなー。ヒッピーのライフスタイルを否定はしないが、それとLOVE & PEACEを笠に着てクサぷっぷか吸ったりヤクやったりして無気力にダラダラすんのとは別もんだろーが。ハッパだけじゃ済まないしなあ。あと自由って言葉を盾にチケットなしで会場に侵入したり暴動起こしたり。
それとゴミ。トイレも。あれだけ沢山のひとが集まって好き放題やるとどれだけのゴミが出るのか、どれだけの糞尿が出るのか、見ておいて損はない。祭りの後に、それを掃除するひとがいるってことも。
音楽を楽しむ、が大前提。ひとを信じたいのはやまやまだが、結局柵を強化したり警備を入れたりしなければならなくなる。会場に監視カメラが設置されたことに怒り、「Straight to Hell」を唄い乍ら中継カメラを破壊したジョー・ストラマー(そして後になって反省してるの。ひとがいい)のシークエンスはせつなかった。
本編に流れる曲は膨大ですが、フルでかかったのはパルプの「Common People」とボウイの「Heroes」のみ。しっかっしっこれが効果的でした。「痩せでのっぽの僕だってここ迄来れたんだ、皆だってやれるよ」と言ったジャーヴィス、「初めて出演したのは30年前」と言ったボウイ。うう〜ん、ここは感動的だったなー。
バサバサ編集で切られてますが、90年代の映像も沢山あってこれは嬉しかった。ブラーが若いヨー!ニック・ケイヴはベスト出した頃だなー!トム・ヨークが金髪だヨー!プロディジーファイアスターター出したばっかりの頃だヨー!モリッシーやプライマル、ステレオMC'Sもよかったー。
そして例の「マニックス専用トイレ」が見れて大ウケです。当時話題になったよねー。で、マニックス自体の映像はなかった(大笑)トイレの前で「マニックス専用だから俺は入れないんだヨー」とうろうろしてるジョー・ストラマーがかわいかった。そしてこの時のマニックスと言えばレヴェラーズ(苦笑)彼らのライヴ、格好よかった!
運営が大変でも、怖いことに遭っても、やはり感動的な音楽を体験出来るからこそ、フェスティヴァルは続いていくんだろう。ただ、それがいつ迄も続くと呑気に思ってはいけないな。
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帰りにモスで「やっぱイギリス人て自分大好きだよね…」「だからこそマイペースなんだろね…」「あ、だからオーヴァードーズで死ぬひと少ないのかな?アメリカと比べて」「あー、ありうる」「なんかギリギリのとこで、あっやっぱ俺自分大好きだから死んじゃイカン!とか思えるんじゃないのー」「(ODで死んだアメリカ人をいろいろ思い返して絶句)」「…ボビー(・ギレスピー)はすごいねえ……」「ねえ……」と偏見のかたまりのよーな会話をする。よくもわるくもですな。
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