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2007年03月31日(土)
ハシゴ

『さくらん』@新宿ジョイシネマ1
うう〜ん……………。画はすごかった、美術もよかった、衣裳も素敵だった、メイクも!
だけど、だけど〜〜〜…な、なんかペラい……(あわわわわ)テンポが悪い…時間経過のための場面転換が全然効果になってない……おかげで役者がすごく下手に見える……。も、勿体ない。
あと音楽が強過ぎて、曲がかかる=歌が入ると途端に「映画」が「ミュージックヴィデオ」になってしまう感じがした……。
カメオ出演が多くて大変。おーもりくん庵野監督長塚くんは判ったがツダカンさんSABU監督会田さんは見逃した。
(追記:会田さん、おーもりくんと同じシークエンスに出てたそうです。がーん。あれひとりにつき1秒弱のカットがどどっと流れるんで、おーもりくんに注意が行った時点で逃したんだな(泣))
(追記2:あ、小栗くんも出てましたよリネさん(笑)5秒くらい)

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『松ヶ根乱射事件』@テアトル新宿
うへー、これはすごいどす黒さ。山下監督、20代でこれを撮れるとは相当図太い。
あるのは日常、本能、生活。理性が壊れていても人間生きていける。その反面、理性があるからこそ抑え込める感覚と言うものがあって、抑え込むことで狂気が目を覚ます。狂気が日常になればそれは正気。
そして時々ちょっとかわいかったり優しかったりするのね。これがまたやっかい。
光太郎が車中で吐き出した時、あんだけダメな光がちゃんと「お兄ちゃん」になる。
しかもこういうキチガイスレスレなストーリーなのに、破綻してない。これはすごい…とりこぼしがないんです。登場人物の落とし前が全てつけてある。全てに目が行き届いている。あの鳥瞰ショットは神の視点なのか。何もしない、ただ見ているだけの神。時々見るのもサボる。だから事件が起こってもそれは日常の中に取り込まれてしまう。
新井くんがまた…やっぱりこのひと何げにウマい……あ、壊れたぞ、って境目が絶妙。キム兄と川越さん、安藤さんもすごかった…三浦さんはこういう壊れたひとやるとますます色気が出ますね…こえー!曲者揃いのキャストがこんなに馴染んでるこの映画って何!?おっかねー!
パスカルズの音楽、ボアダムスの主題歌もハマり過ぎでした。いや〜このハマり具合は素晴らしかった。
乱射の後も日常は続く。「もう大丈夫す」と言って警官は派出所に戻る。そんな警官が勤める松ヶ根で、老人は死に、こどもが生まれ、ひとは仕事をし、暮らしは続く。