I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
kai
MAIL
HOME
|
|
2007年03月21日(水) ■ |
|
『恋の骨折り損』 |
|
昨日は具合悪くてニュースも見ずに寝ちゃって、今日の朝刊で知った。鴨志田さん、亡くなったんですね。ううーん……。安らかに。
****************
『恋の骨折り損』@彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
彩の国シェイクスピアシリーズとしては第10弾でやっていますが、これは蜷川さん監修のオックスフォード大学演劇協会作品ってことなので、蜷川さんが演出を手掛けた今回(第17弾)はまたカウントされるんですね。今後も被る作品が出てくるのかな。当初の予定では「シェイクスピア全37作品を10年間で全て上演する」と言うことでしたが、来年でもう10年ですからねー…いやいや焦らなくてもいいのですが。
ビローンがストーリーを動かす、と言うか、ビローンの長台詞がキモの場面が多いので、そこに高橋くんを据えたのが効果的だったと思います。内田くんのロザラインがかなりハジけてていいです。このカップルがいいですねー。全部で5組(アーマードーとジャケネッタもいますから)のカップルが誕生しそうになりますが、他のシェイクスピア喜劇とはちょっと違っているのがこの作品。結婚では終わらないのです。「12ヶ月待つ」。これがいい余韻を残して終わります。
地面がファー(!)の美術が素敵でした。かわいいな〜。ラップで台詞を言うアイディアはいいところもあり悪いところもあり。言葉遊びが多いシェイクスピア作品には合う!と思いましたが、リズムが面白くて台詞が頭に入ってこない部分もあった(苦笑)あと役者のスキルによってすごく差が出ますね…これはラップだけでなく、台詞まわしの巧さで聴かせる言葉の美しさが、演じるひとによって伝わりづらい。ニナカンの面々はそこらへん流石でした。高橋くん、大石さんが出てくるとホッとする…舞台にひとりだけ立って話すシーンに不安が全然ない、安心して観られる。言葉自体の翻訳はとても面白かったので、これはもう役者の力量次第ですね。
それにしても王女、デカかった(笑)王よりもデカかった…所作は綺麗でした。しかし所作と言ったらやはり月川くんがダントツだった。ここらへんのでこぼこがやはり気になります(女方が、だけでなく役者の力量が)。がんばってるのだとは思いますが…うーん。篠井さんが言っていたことですが、「最近は容姿の綺麗さを活かして気軽に女方をやるひとが増えているけど、そういうのってずっと女方をやってきた自分たちからするとねえ…」ってのは正直思う。と言うか、容姿がいいのだから所作や技術を身に付ければもっとよくなるのに、勿体ないなあ…とも思う。
とぶつぶつ言っていますがとても面白かったですよー。北村さんは遠くから見ても目鼻立ちバッチリだった。通路側だったので横通った時観たら、睫毛バサバサだった(笑)
|
|