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2006年08月02日(水) ■ |
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『FUJI ROCK FESTIVAL '05 LIVE CUTS』 |
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■『FUJI ROCK FESTIVAL '05 LIVE CUTS』BOOM BOOM SATELLITES
今年のフジまとめの前にこれ、ブンブン@FRF'05のDVDが出ましたよー。ちょっと気持ち悪いこと(暴言もあり)を書きますので、要注意でひとつ。
ライヴ盤出せ!出せ!いや出してください!と言い続けて数年、やっと出ましたしかもDVDで。タイミング的にもすごくいいと思う、出るべき時に出たと言う感じ。
『JOYRIDE』時は「CDではあんなに格好いいのにライヴはしょぼくてガッカリ」なライヴが続いた。すごい!と思えるようになったのは『UMBRA』前後からか。しかしこの頃の弱点は川島さん。やはり声が弱い、リズム感が弱いと言う印象があった。声そのものには、他のひとにはない天性の魅力があるので、尚更惜しいといつも思っていた。そしてギターの音が極端に小さかった。ギターが入ると途端にダサく聴こえるトラックが多かったと言うのもある。
中野くんの作るトラックはとにかく緻密で、ちょっとしたタイミングのズレがライヴでは致命的なダメージを与えることがある。あのトラックに人間が合わせる(ピッチもリズムも)のはかなり困難だ。極端な話、1/128拍ズレただけでも曲のイメージが損なわれることもある。しかし中野くんは人間を信じていると言うか、「鍛練すれば出来る」と思っているようなフシがある。だからああ言うトラックを作って、生身の人間=自分や川島さん、平井さんが演奏を噛み合わせるような構成でライヴをやっているのだと思う。
実際人間にはそれが出来る。髪の毛1本程のズレを生身で感じ取ることが出来るし、それを生身で表現することが出来る。そしてああいう声で唄う、と言うことは、生き物だからこそ出来ることだ。ただ、それは「いつでも、どこでも」出来ると言う訳ではない。体調、環境、様々な要素が関係してくるからだ。その要素に左右されてこそがライヴの醍醐味なのだが、ブンブンのそれは魅力ではなく弱点になりやすい。プレイヤーのコンディションが如実に悪い方へ向かうことが多い。
昨年辺りからそれが解消されてきた。川島さんの声が随分強くなった。ズレをノイズとして表現出来るようにもなった。それが過去の曲に、新しい魅力を加えることになった。トラックの緻密さから生身の音が逸脱する瞬間を面白いと思えるようになる場面が増えた。
FRF'05は絶好のロケーション。いいタイミングでパッケージ出来た!
前置きが長くなりましたが本体の話。WOWOWオンエア分と比較すれば判りますが、音がかなりよくなってる。ライヴで聴いた時はフラットになりがちだった低音部も、音像がハッキリしています。分離もいい。ギターのカッティングがグルーヴを生み出しているのがよく判るようになっている!チャックD(「YOUR REALITYS' A FANTASY BUT YOUR FANTASY IS KILLING ME」)をカマした「LIGHT MY FIRE」は圧巻です。
そしてヴォーカルを修正していないのも潔い。多少エフェクトかけた部分もあるように思いますが(「MOMENT I COUNT」とかね)声のかすれや揺れはほぼそのまま。
カット割り、編集のリズムもいい。照明こんなに綺麗だったんだねー、当日は前で観ていたので気付かなかった観客の多さがよく判る鳥瞰ショットにも圧倒されました。
ちなみに当日の感想はこれ→『FUJI ROCK FESTIVAL '05』3日目 妖怪にゃかのの挙動は脳内変換されたものではなかったことが確認出来てホッとしました(笑)
すーごーくーいいDVDだーーーーー!!!!!嬉しいーーーーー!!!!!
しかし、しかしこれだけは言いたい。パッケージのアートワークはだいきらいだ。
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