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2006年01月21日(土)
『サムワン』

雪の日に限ってハシゴです。しかし願ったり叶ったり、雪の日に『ゲルマニウムの夜』を観ることが出来ました。いやーラッキー!

今話題の六本木ヒルズは閑散としていた。お昼食べたとこは途中で客が私ひとりに…(笑)

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『サムワン』@俳優座劇場

ネタバレあります、未見の方は注意。

原題は『SOMEONE WHO'LL WATCH OVER ME(私を見守ってくれる人)』。ジャズのスタンダード「SOMEONE TO WATCH OVER ME」を基にしたタイトルのようです。劇中ではエラ・フィッツジェラルドのヴァージョンが使われていました。

80〜90年代、およそ30人の欧米人がシーア派過激組織に拉致・監禁されたと言う実話から書かれたものだそうです。場所はレバノン。アメリカ人の医師、アイルランド人のジャーナリスト、イギリス人の英語教師が投獄されています。昼夜すら判らない監房、いつ出られるかも判らない状況。イギリス人のマイケルは、教え子達を招待した食事会用の梨を買いに行った先で捕らえられます。「梨のパイを作ろうとしてて、梨がないことに気付いたんだ。どうして?梨を買いに出かけただけなのに!」他のふたりも、本当にたまたま、その場にいたと言う理由で監禁されています。

3人はお互いの出自や宗教的背景(これは後半、アイルランド人のエドワードとイギリス人のマイケルの間に顕著になります)からぶつかりつつも、退屈しのぎに映画や音楽の話をします。繊細なアメリカ人のアダムは、精神的に危うい面があります。それをエドワードが口汚く罵ったりしますが、それは逆に励ましのようにもなっています。やがてアダムは連行され(多分)殺害されます。エドワードは怒りと不安で荒れますが、今度はマイケルがエドワードに優しい言葉をかけます。

情報量がとにかく多い。固有名詞が頻出します。それに親しみを持てるかどうかもポイントだと思います。会話はめまぐるしく移動し、登場人物の感情も不安定です。観る方にも集中力のいる芝居ですが、言葉の応酬に乗れればとても面白く観れます。考えることも多い。聖書やコーランの引用、劇中唄われる歌の歌詞にも意味があるので、翻訳はかなり大変だったのではないでしょうか。シチュエーション的には英語で唄ったのは良かったと思うものの、歌詞の内容がストレートに伝わりづらいもどかしさも感じました。まあそれはこっちの勉強不足だな…。

ワンシチュエーションの9場。暗転はありますが、役者は舞台袖に引っ込むことがありません。足は鎖に繋がれたまま。台詞の量は膨大。体力的にもヘヴィーな芝居だと思います。

役者陣はガチ!千葉さん(エドワード)、大石さん(マイケル)、高橋さん(アダム)のバトルっぷりのスリリングなこと!千葉さんはやっぱり凄いなと思った…あの状況でのエドワードのユーモア。言葉の操り具合がもう絶妙で、ぐいぐい引き込まれた。そういえば千葉さんは新国立の『胎内』に出演されていました。3人芝居、密室劇と言う共通点がありますね。

最後、エドワードは釈放されます。ひとり残されたマイケルは、清々しい表情をしています。マイケルのその後に思いを馳せずにはいられなくなるような、泣き顔のような笑顔。大石さんってこの表情得意だよね…得意と言うと語弊があるかも知れませんが。観ていて切なくなる。マイケルが無事に、再び自由を手にすることが出来るように、祈るような気持ちで劇場を出ました。

閉塞感を煽るかのような大音響、じわじわと暗転する丁寧な照明もよかったです。

用語解説が配布されていたのはよかった。細かい地名や、それぞれの宗教、歴史のバックボーンに事前に目を通せて助かりました。

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上野へ移動、動物園でマヌルネコを観るぞ!雪だけどマヌルは屋内だから大丈夫の筈!と意気込んで行ったら、16時で入場終了だった…そうだここ閉まるの早いんだよ…雪以前に。病み上がりのとこ引きずり回してMIOさんすまんです…。上野公園をしばらく散歩。いやーしんしんとしてますよ!ひとがいない!いたらいたで雪だるまを作っていたり雪景色をカメラにおさめていたり。いい風景だったなー!

MIOさんにちらっと仮面ライダーの話を振ってみたら、これまた熱心に「ライダーマンってのはね!」と語られた。何で皆そんなに詳しいんだ…。仕事で最新ライダーの取材をしたそうで、とてもいいコだったそーです。

やまこさんと合流してあわぜんざいがうまいお店に連れてってもらいました。日村@バナナマンについて熱く語る。

続きは明日。