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2005年04月09日(土)
『真夜中の弥次さん喜多さん』+α

『真夜中の弥次さん喜多さん』@シネマライズ2F

あはははははははあ〜はあ〜はあはあはあ、笑い疲れた。終わった頃にはぐったり。でも何度か泣きそうになった。そして今思い返してヘコんでいる。すごく切ない映画。

ハマるひとはバシッとハマると思いますが、ダメなひとは徹底的にダメだと思います。「くだらない、訳わかんない、決着がつかない」ってことになるかな…いや、そこがいいんだよ…人生てそんなもんじゃん。悲惨な時ほど、深刻な時ほど笑っちゃうじゃん。妄想に逃げ込んでも現実はますます厳しくなるだけだしさ…だからこそ笑うんだけど。クドカンが何かのインタビューで「『ここからどこかへ行けばいいことある』みたいなことは、そんなのはもう、ことごとくどうにもなんないことだ」と言っていたけど、まさにそんな感じ。弥次さんと喜多さんがお伊勢さまに着いたとしても、多分どうにもなんない。

しりあがりさんの原作もだけど、連載中の『オーイ・メメントモリ』のこともいろいろ思い出した。生きてても仕方がないと思ってるひとが、仕方がないけど生きていくにはどうすればいいか。どうにもなんないんだけど。弥次さんはいろんなひとを犠牲にしてしまってる。喜多さんもそう。生きてるし死んでるし。そういう事を考えるときりがない。一生判らない。判るはずがない。でも笑うことは出来る。笑い飛ばすことは出来ないかも知れない。でも笑う。

そして実はものすごく技術的に巧い感じがする…笑わせるツボをよく判っていると言うか。ツッコミのタイミングが絶妙。長瀬くんのビンタのタイミングとか。前を見ていて「次はどうなる?」と思っていたら後頭部の髪をごっそり抜かれたみたいな気分です。

七之助くん、原作の喜多さんに似過ぎ。あの顔が実在するってのがもう…。ヤクが切れていろんな幻覚を見るんですが、その時の顔が妙に色っぽい。そして痛々しい。泣き虫弥次さんもかわい過ぎ。長瀬くんてボケ体質だと思っていたけど、ツッコミも巧い!そして男前。だからこそ見ていてツラい。このふたり、ほんっと良かった。

キャストも豪華で面白過ぎました。良々くんがおいし過ぎた(以下ネタバレ故白文字。反転してください)ひとは死んだら皆良々になるんだね…(遠い目)麻生久美子さん素敵過ぎ。そしてエロい。大森くんさりげなさ過ぎ(笑)そのギャグでは一生座布団積まれっぱなしですよ…。勘九郎(当時)さんのアーサー王も馬鹿らし過ぎ。そしてシークレット扱いの古田さん!どうしてシークレットにしてたのかよく解りました。場内大爆笑。小池栄子ちゃんは、この映画の重い部分をガッツリ背負っていました。弥次さんとの修羅場が美しく切なかった。

個人的には「この眉毛が武器です」「OLのお昼休み」「いきかえる? バスタオル?」がキた。笑った自分が悔しいが、死ぬ程笑った。そして(以下白文字)ピンクのトレーナーのおばちゃんたちに笑われる喜多さんが「笑うな!」て言うとこで泣きそうになった。浪速ホットのエピソードにも。うー、やっぱり切ない話だ。そして壮絶な話だ。

そんなこんなで、腹痛いーと笑いながら、普段はなるべく考えないようにしていることをいろいろ思い出しながら、映画館の暗闇の中でガクガク震えてました。しかし終映後に出る話は「良々が!」「良々ずるい!」だった(笑)

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『岩井俊雄 エレクトロプランクトン展』@ラフォーレミュージアム

ニンテンドーDSのソフト発売記念展。丁度岩井さんがライヴをしている時に入場、ラッキー。かわゆいエレクトロプランクトンが、音に合わせて踊っています。

「ディープ・エレクトロプランクトン」「スタディ・オブ・エレクトロプランクトン」「DS+エレプラ=アートオブジェ化計画」「イワイトシオラボ」「岩井さんちへようこそ!」の5セクション。メディアオブジェやプログラム公開、イメージスケッチ等。懐かしいウゴウゴルーガのアイディアシートもありました。

ソフトの仕組みや美しさも面白かったけど、「岩井さんちへようこそ!」の、岩井さんが自分の子供のために作ったおもちゃの数々がすごくかわいくて楽しかった!空き箱の裏に絵を描いて切り抜いたお約束三角くじや人形やかるた。うわーいいなあこんな手作りのおもちゃ作って貰えて!デジタルな仕事をされているけど、もともとの発想がパラパラマンガだったりするひとなので、アナログ作品を実際に目に出来たのは嬉しかったな。

それにしても、落書きぽいのすら絵が巧い。ずるい(笑)

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■食玩
届いたー!モリゾーかわいー!きゃー!