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2005年01月22日(土)
デュランがハウルに

『ハウルの動く城』@新宿オデヲン座

行く予定だったDURAN DURAN@NKホールが中止になりました。ロジャー早く足治るといいね(泣)

と言う訳でサエキさんとぼんやり。「払い戻しするのにチケットを返送しなきゃなんないからとりあえず会おう。チケット持ってきてー」「じゃあついでに…何か映画でも観ようか」「何があるかねえ…」「何がいいかねえ…」。ふたりとも中止のショックでボケ気味、イマイチ観たいものが思い浮かびません。「あっ、ハウルどうよ」「そうしようそうしよう」。そんなノリで観に行きました。ジブリ作品を初めてスクリーンで観ましたよ。過去観たものは、ナウシカとラピュタとトトロと魔女宅。あとカリオストロか。全部日テレで。ビデオも借りたことありませんよ…。

やーでも面白かった。デカいスクリーンであの画を観るってのはやはりいい!客席に座ったまま空中散歩が出来ますよ!惜し気もなく素晴らしい画のつるべ打ち。隅々迄行き渡ったディテールの拘りも堪能出来る。これはTVでは味わえません、凄い凄い。

ストーリーと言うか構成は破綻しているように思えましたが(特に終盤、城を引っ越す辺りから)それはそれで。もともと魔法使いと人間がフツーに一緒に暮らしている世界なので、まあいっかーと言う。ハウルの言動が不安定なのも、心を悪魔にあげちゃってるからこんなもんかしらねとか。

戦争にしても本当に起こっていたのか怪しいもんで。魔法使いの一存でイージーに始めたり終わらせたり出来る訳ですから。大手を振って「戦争はダメ」と言ってる訳ではなくて…うーんと何て言えばいいかな、戦争は勿論よくないんだけど、そういうことを大声で言ってるひとが全て正しいんか?って言う部分をも示唆しているような…。観客に「私達は正しいでしょ?あなたたちもそう思うでしょ?」と言う押し付けがましさがない。正論を言っていることには感心するけど、他者を糾弾ばかりしているひとってイマイチ信用出来ないんで。「敵?味方?」「同じことさ。人殺しどもめ」と言う台詞が象徴的。そういう意味では説教臭さがなく、印象は良かったです。

戦争がどうのと言う他にも、他者が集まって家族になる過程に人間(魔法使いもいるけどな)の寛容さを示したり、自分で自分に限界を作るのはいかんよと言うテーマ等が詰め込まれている感じでした。ぎゅうぎゅう。言いたいことが沢山あったのかな。

「自由だ!」と飛んで行ったカルシファーは最後、ハウル達のところに帰ってくる。ハウルたちと暮らすことを「自分で選ぶ」。それこそが自由なんだな。また戦争が起こったり呪いをかけられたりするかも知れないけど、まあその時はその時で前に進めばいいんだ。いや、進むしかないんだ。

カルシファーとヒンかわいかった!あと食べ物がウマそうだった…たまごとベーコン、チーズにパン。じゅるり。サントラも良かった。