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2004年12月03日(金) ■ |
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SEBA vol.1『審判』初日 |
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SEBA vol.1『審判』@スフィアメックス
加藤健一事務所での上演で有名なひとり芝居『審判』。南ポーランド、カトワイス国境の聖ピョートル・ラビノヴィッチ修道院に閉じこめられた、戦車大隊、第三突撃師団7人。60日後、2人の生存者が発見された。彼等はどうやって生き延びていたか?
加藤さん以外のひとが演じるのを観るのは初めてでした。以下おぼえがき。
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■横川理彦さんが生演奏で参加されてます ■照明がシンプルなんだけど異様に効果的。永島克さんの眼窩の深さ=眉位置の骨の高さに上から光があたり、顔にごっそり陰が出来る。これが怖い! ■判事たちに状況を説明している構成なんだけど、だんだん顔が変わっていくように見える ■げそーっと ■この作品って、演じるひとの疲労度も含め、芝居を始めている時と終える時の顔がごっそり変わるってよく言われてますが、そういう気配がですね… ■でね、横川さんには照明が当たらないんですが、たまーにサングラスに照明が反射して光るのね。これが、地下室にいるルービンに見えてきてマジ怖い
■永島さん腕長いなあ ■ヴァホフは極めて明晰だし、正気でいたし、状況を正確に憶えている(と思われる) ■カレンダーも付けていたくらいには冷静だったし ■実際には、5人は死んでいるし、もうひとりの生存者ルービンは精神に異常を来しているので、事実がどうだったかと言うのは誰にも判らない ■でも事実なんだよね、そうだと思うよー
■それにしてもこういう話って、映像でそのものを見せられるより想像する方がきついー ■体調悪かったこともあり、前半マジで具合悪くなり… ■『殺し屋1』とかはゲラゲラ笑って観られるのにな!(笑) ■いろいろ考えちゃって、逆に集中力が増すんですよ。ほげー ■まあその反面、ひとを食べると言う行為が次第にシステム化されてってる描写に人間って学習するなーすごいなーと妙なところに感心してたりしたんですが ■全員全裸で、道具も何もない状態で閉じこめられていたので、最初のひとりは爪と歯でとにかくかじる、ちぎる、食べる ■そのひとり目の骨を使ってふたり目を解体する ■賢い! ■感心してる場合かー!
■と言う訳で前半終わった時はかなりぐったり ■いや、面白い(と言っていいのか…?)んですよ! ■でもこういう話に向き合うのには、精神力もいるけど体力もいるって! ■トイレから出てきたら、ロビーにスズカツさんがいたのでガン見してしまった ■そしたらこっち向かれた(笑)殺気を感じたか ■すみませんきっと睨んでたわ…あれは気分が悪かったんですーケンカ売った訳じゃないんですー(泣) ■あ、そういえば前半終わった後「15分の休憩です」ってアナウンス、スズカツさんが言ってたような(笑)
■後半は後半で、こういう時気が狂うのと正常でいるのとどっちが得かなあ楽かなあと延々考える ■ヴァホフの言うことは筋が通ってるからな! ■自分はどうするかなあ ■何が何でも生還してやることがあるんなら食べるんじゃないのー ■ひとごとみたいに言うなよー
■むかーし雪山に墜落した飛行機の乗客が、死んだひとを食べて救助を待って助かったことが実際にあったと思うんだけど(確か本も出てた。野田秀樹さんの『二万七千光年の旅』のモチーフとして使われた事故だと思う) ■これは判らなくもないんですよ ■死んでるしいいや!とかね ■いいんか! ■でもこの作品での状況って「全員で話し合った」上で、「くじびきで食べられるひとを決め」て、そのひとを殺して食べてる訳でしょう ■理性的に、ルール付けをしたってことには単純に感心する ■しかし全員が了承したってのが怖いぞう ■何の為に? ■仲間の最期を遺族に伝えられるひとを残す為?戦果を報告する為? ■逆に言えば、何が何でも生還すると言う意志を持ったひとがいなかったってことになるような ■それが戦争ってことですか ■と、単純に片付けていいもんではないけどなあ
■永島さんの話しっぷりは淡々としていて、すいすい頭に入る。訳もわかりやすいのかな ■だから聞いてるとうんうんそうだねーと素直に頷いてしまいそうになるんですが ■いやそれじゃーやばいやろ!と時々我に返ったりして ■人間の倫理って何ー! ■いやでも倫理ってもんがあったから彼等は、ヴァホフはきちんと(そう、極めて冷静に、穏健に)ことを進めたんじゃないのか ■理性があるからこそ倫理も成り立つんじゃないかな ■となると
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と言う訳で、私には裁けませんよ!(逃げ)楽日は体調万全で観たいです…。
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