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2004年11月14日(日) ■ |
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フィリップ・ジャンティ・カンパニー『バニッシング・ポイント』 |
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フィリップ・ジャンティ・カンパニー『バニッシング・ポイント ―LIGNE DE FUITE』@ル テアトル銀座
遠近感がなくなるような、ふわりとした作品を創り続けるフィリップ・ジャンティ・カンパニーが、“消失点”と題した新作を持ってきた。そら気になりますがな!昨年の『ジクムント・フォーリーズ』@青山円形劇場とはがらりとかわり、ル テアトル銀座での上演。まあ『ジクムント〜』が変則だったのですが。
ソフト帽にトレンチコート、出てきた出てきた。このカンパニーを観に来た!と言う実感がじわじわと。そうそう、実はあの頭はホンモノではないのです。ホントの頭はトレンチコートの中。肩幅も広い。目に見える腕は本人のものではないのです。
消失点に消えた男と、5人の登場人物たち。自分達は生贄か?暗殺者か?
いつもより台詞が多く、それをちゃんと日本語で話していたのにちょっとビックリ。しかもうまいのね。「…おじいちゃん…」のとことかウケたー。ブラックでいて優しい、怖いけど魅力的。ステージ上は重力がなくなっている。ダンサーたちは、皆軽やかで、空中を自由に駆け回る。脳みそも落ちる(笑)だいだらぼっちの脳みそが落ちちゃうのはハプニングだったのかな?
ダンサーの肉体も美しいんだけど、このカンパニーは美術が面白い。だいだらぼっち(このひと)、目とか動きがすっごく繊細!本当に生きてるみたい。人間の目は何でも見ることが出来ると言うことに気付く。その目は想像力と言う。こんなものがあったんだ、こんなことも出来るんだ!フィリップ・ジャンティはそのスイッチを入れてくれる。
登場人物たちは消失点へ向かってどんどん小さくなっていった。2時間弱の上演時間があっと言う間。また魔法をかけてもらえる機会を楽しみに待っていようと思います。
余談だがバニッシング・ポイントと聞くとどうにもプライマルスクリームを思い出すな〜。これは映画『VANISHING POINT』のサントラって裏設定ありだけど。KOWALSKI!フジロック'98での「STAR」は格好よかったな!
銀座は歩行者天国になっていて、エイドリアン・ブロディに似た犬が沢山いた。
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