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2003年11月10日(月)
書き逃してた分

をまとめて。

10/11■『宇宙でいちばん速い時計』@シアタートラム
白井晃さんて、役者としてはコミカルなものを演じることが多いのに、自分で演出するとなるとこういうドンづまりの翻訳劇が多い。それは私も好きだったりするのだが。遊◎機械時代にやってたオリジナルも、親に捨てられた子供や、死ぬ前に老人が人生を振り返るものだったりしたもんなあ。このフィリップ・リドリー作品も、歳をとりたくない男と彼を慕うゲイ、子供を流産させられる16歳の少女とその恋人(この恋人も無知さ故に彼女を妊娠させたように感じられる)とヘコむヘコむ。
確かに若さ故の美しさと言うものはあるけれど、少女が言っていたようなすてきな歳の取り方もある筈なのだ。でもそれを拒絶するひともいるのだ。拒絶しても解決にはならんと自分では思うんだよな。とは言え主人公を哀れむことも出来ない。キツい話だが面白かった

10/31■フィリップ・ジャンティ・カンパニー『ジクムント・フォーリーズ』@青山円形劇場
久々のフィリップ・ジャンティ・カンパニー!もう大好き!今回は2人のパフォーマー、指人形を使うのが主と言うことで規模も小さく円形劇場で観られると言う贅沢さ。面白かったよー!来年新作での来日も決まっているそうなので楽しみ!

11/01■『昭和歌謡大パネル展』@EX'REALM
『昭和歌謡大全集』公開記念・コモエスタ八重樫氏プロデュースの歌謡曲EPジャケット展示。B面に掘り出し物があるんだ!とトークショウで八重樫さんが力説してました

11/02■『9souls』@シネマ下北沢
そういえばこれも書くと言っといて感想書いてなかったな…タイミングを逃してしまった。初見では豊田監督ほんっと優しいよなー、女性を美しく描きすぎじゃと思う部分もあったんだけど、この日観たら、それも絶望の裏返しなのかしらと思ったりもした。やっぱり怖いひとだ。このひとの撮る画面の美しさはも〜本当に好きだ。構成から色から何から。音とのズッパマり度も好きだ

11/03■ダニエル・バレンホイム指揮・シカゴ交響楽団/シルヴィ・ギエム&東京バレエ団『奇跡の響宴』@東京文化会館
ストラヴィンスキーの『春の祭典』『火の鳥』、ラヴェルの『ボレロ』をモーリス・ベジャールの振付で。シカゴ響がオーケストラピットに入るのはなんと史上初だと言うことで、チケットは争奪戦!よくとれたもんだ…武田さん有難う。バレエ公演では滅多に見かけないダフ屋も会場前にいっぱいいてビックリでした。そして開演前のオケピに群がるひとも普段の比ではありません。
バレンホイムは『ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ』での「ピアニストの彼」としても知られていますが、指揮を観るのは初めて。何度か観たバレエでの『ボレロ』にしてはかなりテンポが速かったので(それを憂慮してベジャールの公演はテープ演奏の指定が多いそうだ。なので今回は本当に特例も特例)ちょっと戸惑ったがこれはこれで面白かった。踊る方は難しくなかったかなあ。シカゴ響にしてもギエムにしても、超多忙なのでリハーサルは殆どやる時間がないと聞いたが、ここらへんはプロの腕の見せ所なんでしょうか。
チケットはホント高かったけど、これは観られただけでも宝物〜。鳥肌たちっぱなしでした

この日迄知らなかったのだが、小林十市さん、怪我の経過が思わしくなく引退されてたんですね…残念。ベジャールのとこも退団されたそうですが、スーパーバイザーとして、バレエ団その他にはこれからも関わっていくそうだ。今後のご活躍をお祈りします。