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2003年11月06日(木) ■ |
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東京国際映画祭『ヴァイブレータ』その2 |
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『ヴァイブレータ』@ル・シネマ1
やはり音はこっちの方がよかった気がする。車内の閉塞感、空撮の開放感は断然スクリーンで観るためのものだ。出来るだけスクリーンで観てほしい。上映館が増えて、いろんなところで観られるようになればいいが…。夏に湯布院映画祭ではかかったが、その時点では九州では公開の予定が決まっていなかったらしいので、拡大するといいな。
この日のティーチインの様子は公式サイトのデイリーニュースに出ていなかった…や、やばい。これを期待していたからのんびり話を聞いてしまっていた。以下記憶で起こしているのでそのままではありません。と言うか、思い出せるか不安(笑)
司会は襟川クロさん。流石に慣れてらっしゃいます。以下ネタバレあります、ご注意を。
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質問●役作りについて 寺島●玲ちゃんはかわいいひとだなと思って。感じたままやりました 大森●ロケハンに連れて行ってもらいました。って、これ答えになってないか?(笑)金髪は…(と監督の方を見る) 襟川●『座頭市』に対抗ですか?(場内爆笑) 廣木●ははははは!そうですね! 襟川●VS.『座頭市』ってことで!
そういえば昨日のミーティングポイントでも「キタノブルーに対抗してヒロキイエローなんてどうですか?」なんて司会のひとに振られてました。暖色が綺麗なんですよ。スチールは常盤響氏の撮影で、これもいい。海外版のポスターがすごく格好いい。常葉氏ならではの、シャープで瑞々しい色感です。キャストふたりが大きくとりあげられている国内版のもいいけど、海外版のポスターほしいなあ。
質問●ハッピーエンドにしてもよかったと思うのですが 廣木●ハッピーエンドだと僕は思っています 質問●ええ、それは。それは解るのですが、もっと… 廣木●そうですね、ちっちゃなハッピーですね。でもそれでいいなと思って。おっきなハッピーが来ると、あとが大変だから。最後、あのトラックが戻ってくるんじゃないかと思ったと言われたりもして…まあ、そういうのはハリウッドだとよくありますけどねっ(場内笑)
質問●トラックのあの狭いところでどうやって撮ったんですか?出演者2人いるだけでもかなり狭いですよね。あれはセットではないですよね? 廣木●セットではなく、実際の車内ですね。もう、ぎゅうぎゅうで… 大森●やってみましょうか? 廣木●ここらへんにマイクがあって…(と大森くんとジェスチャー。接写か?と言うくらい至近距離で撮った様子を見せる) 襟川●ひぇ〜、そんなに近かったんですか!その中で結構、ハードなラヴシーンと言うのは… 寺島●監督がひとりで何役も兼ねてくれて、本当に少ないスタッフでやってくれたので、そういう意味ではやりやすかったです。でも、少ないとは言ってもあの狭い中に5人も入ると、外との温度差もあるし、酸欠のような状態になってましたね。それは大変でした
質問●空撮には驚いたんですが。それまでずっと…その…予算が少なそうな感じで撮っていたのが、いきなり空撮になったんで、ひぇえ〜っ、空撮だ!と思って…(場内爆笑) 廣木●(笑)あれはねえ、それ迄製作費を切り詰め切り詰め来たんで、お金が余って。それで…(場内笑)なんて嘘ですよ!ちゃんと狙いがありました。まず移動したと言うことを認識させるため。雪を見せたかった。今年は雪が少なくてねえ…大変だったんですけど。そしてふたりがちょっとお互いのことを理解し始めた開放感を出したかったんです。いやでもね、意外とお金かかんないんですよ、空撮。自分たちで飛ばせば
質問●原作との違いは?また、その違いは何を意図して入れた? 廣木●食堂のシーンが原作にはありませんでした。ずっとふたりはトラックに横に並んで座っていたので、お互いの顔を見て、向き合ったシーンを撮りたかった。素直になったふたりを。リハーサル見てて、これはいいなと思って長回しにした。ちゃんとふたりには、うどんも食べてもらったし、カツ丼も食べてもらいました
質問●脚本の荒井晴彦さんとのバトルはありましたか? 廣木●今回は脚本が本当に素晴らしかったので、衝突はありませんでしたね。荒井さんの脚本は初めてだったんですが、荒井さんは先輩だし、以前から荒井さんの脚本を撮ってみたいと思っていたので。玲の頭の中で聞こえる声を字幕にすると言うのも脚本のアイディアでした
質問●食堂のシーンですが、岡部の言っていたことはホントのところ、どうだったんでしょうか。結婚しているとか、娘がいるとか、ヤクザな生活をしていたと言うのは全部嘘だったんでしょうか? 廣木●それは観たひとの判断で(笑)女の方もそうですよ。部屋で男が待ってるってのは本当かも知れない 質問●(笑)演じた方はどっちととりましたか? 大森●えーと…それ昨日も随分訊かれたんですが…俺何って答えたんだっけ?(笑・昨日は「脚本にそう書いてあったから(そのままやった)」と答えていた)自分がどう思って演じたかは…内緒です(笑) 質問●監督はどうお考えになって?(食い下がる) 襟川●ここだけの話にしときますから!(場内笑)
……と言う訳で、これは内緒の方がいいかな〜。実際は監督の解釈としてのカットを序盤に入れる構成も考えていたそうです。が、ここは観るひとの判断に任せた方がいいだろうと言うことでカットになったそうです。
質問●撮影中のエピソードを 廣木●トラックは牽引して撮影してたんですが、その牽引するパイプが3回くらい折れて…あれは本当にヤバかった 大森●自分の身は自分で守らないと、と思いましたね(笑)最後の寺島さんが運転するシーンで、いざと言う時のために咄嗟にブレーキ踏めるように教えておいたんですけど、やっぱりパイプがバキッ!!!って。俺フロントガラスにこうやって(ジェスチャー)へばりつきましたもん。間にスタッフが挟まれそうになってて。ヤバかったですよ…でもそんなことがあっても映画は撮るんです(笑)
質問●出演者のおふたりに監督の印象を 寺島●現場ではあまり褒めてくれないんですよ。いいか悪いかも言ってくれなくて。それですごく不安になって…もう撮影終わったら口もきかないだろうなくらいに思っていたんです(笑)でも、出来上がったものを観たら…すごく役者を大切にしてくれてるんだなあと思って…今ではとても仲良しです(笑) 大森●廣木監督とは以前から知り合いではあって…監督の作品が公開になるとイベントをやることが多くて、俺はそこにギターを弾きに行く(大杉漣さんとこのバンドですな)って言う微妙な関係だったんですよ(笑)『天使に見捨てられた夜』では顔見せ程度に出させてもらったんですが、いつかデカいのをやりたいなと思っていたので、今回はよかったです
質問●映画は撮ってから公開される迄間がありますよね。これ迄は舞台をメインに活躍されていた寺島さんとしては、その間はどうでしたか?公開される迄、内容を大っぴらに話せなかったりすると言うのは… 寺島●『ヴァイブレータ』は今年の始めに撮って、年内に公開されることになったので、それはとてもラッキーだったなと思っています。『赤目四十八瀧心中未遂』は昨年の夏に撮っていたので、もう随分経ったなあと思うんですが、映画は撮ってから公開される迄、気持ちを育むことが出来るのがいいですね
襟川●それでは最後にメッセージを!大森さんが〆るんですよね 大森●えーっと、面白いこと言わなきゃなんないですね。三本締めでいいですか?(場内笑)いやいや、『ヴァイブレータ』、イメージフォーラムで12月6日から公開なんで、観に来なさい。これは命令です(笑)いやいや、来てください。宜しくお願いします(笑) 襟川●お正月映画じゃないですか〜、いい時期ですね。VS.『ラスト・サムライ』!VS.『ファインディング・ニモ』ですね(場内笑)本日はどうも有難うございました!
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あ、そうだ。国際映画祭らしく英語字幕がついていたんですが、それと比べつつ観るのも面白かった。しかし「仲本→工事」のとこはドリフ知らないと笑えないよなあ。『KILL BILL』同様日本人でラッキーと思ったシーンでした(笑)「知覚」と「近く」とか、「房総」と「暴走」とかの言葉遊びにも、字幕作るひとは悩んだだろうなあ。1箇所ここ誤訳じゃ?と思ったところがあったんだけどどこだったかな…シンナーとシャブの話のとこだったかな。でもきっと日本語字幕も誤訳っていっぱいあるよね。ここらへんは仕方がないか。
一般公開にも観に行こうと思います。
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