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2003年06月07日(土)
岩松了プロデュース公演 Vol.7『傘とサンダル』

岩松了プロデュース公演 Vol.7『傘とサンダル』@ザ・スズナリ

ネタバレしてます。

戦争はどこにでもある。海のむこうにも。バスルームにも。修羅場という言葉に置き換えればそれも解り易い。

岩松さんテイストの集大成みたいな内容で、楽しみました。つうかこのひとの作品の楽しみ方ってのは、胃が重くなって、頭に澱がたまっていくのを感じるやるせなさと、自虐的な笑いだったりもするんですが。ああくそ、嫌なこと書きやがって、そういうのは現実だけで充分だろう、と毎回思うんだけど、また観に行ってしまう。…好きなんだよねえ。

姉に固執する弟(『テレビ・デイズ』『月光のつゝしみ』)、液体をぶっかけるまたはぶっかけられる(『市ヶ尾の坂』)、遮断された空間で展開が起こる(『水の戯れ』)、その遮断された空間は、時には客席から見えない(『鳩を飼う姉妹』)。

要素1つだけでもすっかり気の滅入るものなのに、それがてんこ盛りですよ今回。1時間半弱と言う上演時間には、助けられた気がした。そこらへんのさじ加減も絶妙です。憎い。

登場人物が多いせいもあるが、テンション芝居になると台詞が滑る印象もあった。そこも岩松さんの意図なんだろうか。しかしこれだけ出ている登場人物を混乱させずに見せ、彼等の関係を少しずつ浮き彫りにさせる技は流石。初演(未見)より上演時間が10分程短くなっている。どうまとめたんだろう。

今回岩松さんと、戸田昌宏さんが目当てだったんですが、ある意味戸田さんがタイトルロールだったのに驚いた。傘でしょ、(ビーチ)サンダルでしょ。セクシーな役者さんです。プツッとキレて怒鳴り散らすところより、黙ってバスルームに入って行く時の思い詰めた表情がよかった。こういう時に色気が出るってのはかなり危険だし、それが魅力でもある。

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■THE MARS VOLTA続報
今やってたペッパーズとのツアーはキャンセルだが、7月からのヘッドラインツアーは予定通りやるそうだ。サマソニも来るつもりらしいが…。こういう時って安直に「がんばれ!」とか言えないので、とりあえず待つことにする。18日リリースの音源をweb上で拾ってちらっと聴いたが結構よさげ。もともとオマーとセドリックの、自殺をはかった(命はとりとめたそうだが)友人をコンセプトにしたアルバムだそうだ。皮肉なデビューアルバムになる。やりきれない