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2002年07月20日(土)
NYLON100℃ 23rd SESSION『フローズン・ビーチ』

NYLON100℃ 23rd SESSION『フローズン・ビーチ』@紀伊國屋ホール

1987〜2003年の話なので、最初で最後の再演とのこと。もともとケラは再演あまりしないもんな。なんでこんなに多作かな。観始めた当初は生き急いでるなあと思っていたが、それがもう10数年続いてるよ。劇作家としても演出家としても剛腕。

ナイロンには珍しく、休憩なしで2時間15分とコンパクト。舞台は3場で構成。どこか遠い外国の、海に囲まれたちいさな島。1987年の深夜、1995年の午前、2003年の夕刻。16年で4人の女性のダメっぷりを見せつけながらも、これはかなり観ている方も追いつめられる内容です。ものの弾みでひとは死ぬし、たまたまの運で死ねなかったりするし、魔が差せば簡単にひとは殺せる。登場人物皆が殺意や執着心を抱いて16年を過ごすが、結果的にはひとりが死んだだけ(ひとりが二役だったので、4人の女性は皆死なない)、しかも事故で。傷はどんどん深くなる。

「たかが虫に見透かされる」くらいの登場人物たちの必死の虚勢。しかも最後の最後まで笑える。最後の、愛が自殺しようとしてもどうしても死ねないシーンは笑いながらも鳥肌がたっていた。怖い。そんなものだ。本人は必死なんだ。それは周囲からはきっと判らない。ラストシーンの解釈は、ひとによってかなり違うものになるだろう。

それにしても1995年ってもうそんなに前の事か…(絶句)。

役者はあまりにも皆よくて、誰がどうとかは言えないなあ。4人で500弱キャパの観客をひきつける。押し退きのアンサンブルが絶妙。皆自分の見せ場とフォロー箇所が把握出来ている。犬山犬子、峯村リエ、松永玲子、今江冬子。敬称略すんません。最高です。

女優がきちんと観られると言う意味でもナイロンの舞台はかなり貴重。女の嫌な面を男絡み抜きで観せられる演出家は意外と少ない。ケラはやっぱり凄い。ああ8月の空飛ぶ雲の上団五郎一座のチケットとれなかったのがひっじょーに悔しいよ!あんな面子揃えといてあのキャパ、あの公演期間はないだろ!(号泣)

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今日は他にはここらへんも行った。クソ暑い割にうろうろしてます。


『不思議空間へ マグリット展』@Bunkamura ザ・ミュージアム

やっぱ原画を観られるのはいい。印刷では潰れてしまったりする黒画面の中の書き込みやらテクスチャーがよくわかる。今回はガッシュで描いたものも多く観られて面白かった。『チェックメイト』がかなりストレートに笑えてお気に入り。かわいい。このひとの空のみずいろはやっぱり綺麗だな。

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『ピンポン展』@ロゴスギャラリー

映画の衣裳、原作の原画などの展示。原画、印刷されたのを見ると何使って描いてんのか見当つかなかったんだけど。つけペンではないよなーと思っていて。これ、ピグマペンとかで描いてんのかな。いや貴重なものを観られた。映画で使われた、ドラゴンが試合前にこもるトイレの内壁落書き(松本氏筆)も展示されていた。さて映画はいつ観られるかな。

シネマライズど真ん前のパルコだけあり、『青い春』関連物も大量にあり。『ピンポン』初日の為、ライズ前はエラいことになってました。スペイン坂まで行列がのびるのびる。『青い春』の方も行列が出来ていた。シネクイントの方も『怪盗ブラック・タイガー』と『パルコ・フィクション』が初日でスタッフの方がうちわを配っていたりで、映画通りと言う感じ。熱いっすね!