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2001年11月10日(土) ■ |
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『ソロ・アンソロジー』『ノーアート・ノーライフ』 |
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本日は芝居はしご。
◆レニ・バッソ×珍しいキノコ舞踏団×発条ト『ソロ・アンソロジー』@スフィアメックス
ずっと気になっていたのになかなか行けなかったコンテンポラリー・ダンスもの。今回はタイトル通り各カンパニーの主宰(北村明子、伊藤千枝、白井剛)がそれぞれ20分のソロを披露するオムニバス。
いっぺんに3タイプのものを観られるおトク感はあったが、時間が短かったなーと思ったのも正直な感想。でもその分、それぞれのフルプログラムをきちんと観たいなとも思わせられたので、初見としては面白かった。
演奏も振付に組み込むレニ・バッソ「dovetail」、時計の秒針とメトロノームの音のみで展開する発条ト「衝動とミディアムスロー」は全くタイプの違うもので刺激的。人間の身体の動きの美しさと面白さがガチッと出ていたところは共通していた。
いちばんの目当てだった珍しいキノコ舞踏団「ウィズユー2」。伊藤さんを観るのはリチャード・フォアマンの『マインド・キング』以来。生意気の手掛けたアートディレクションやammakasie nokaの音楽含めかわいいキテレツさ。来年3月に原美術館で『フリル(ミニ)』の再演をやるそうなので是非行きたい!(初演行きたかったのに年末で公演期間も短くて行けなかったんだー)
◆ナイロン100°C『ノーアート・ノーライフ』@本多劇場
最前ド真ん中がとれてしまい緊張。
意外と言えば意外?ケラ初の男芝居。温水洋一さんがナイロン初出演ってのも意外。大人計画時代から近そうなところで活動してたのですっかり出てたものと思ってた。
いやー痛い!いやーいいタイトル!芸術家って結局なんなのかしら。商業的に成功しちゃダメなのかしら、クスリと酒に溺れて苦悩してないとダメなのかしら、生きてるうちに評価されたらダメなのかしら、女に食わせて貰うのがいいのかしら。いちばん才能のあるひとがいちばん最初に創作をやめちゃったりする理不尽さ、自分のやりたくない事に限って世間に評価されてしまうやりきれなさ、贋作の面白さと奥深さ。イコール「全てのアートは編集である」。
ケラは自分の書くものに自覚的だし、ものを外に向けて発表する事に腹が据わっている。作家としては当たり前の事の筈なのに、本当にこれを実践出来るひとはそういない。だから観ていて気持ちがいいし、自分の考えと違うと思う事を書かれても納得出来る。石野卓球と同じ風通しの良さを感じるなあ。
役者陣は勿論皆面白い!三宅さんみのすけさん大倉くんらナイロン組は外部で観ても面白いけどやっぱナイロンでしか観れない妙さがいいよー。みのすけさんなんて先月はテネシー・ウィリアムズの芝居に出てたんだもんね!山崎さん温水さんも正攻法でやればやる程面白い。廣川さん大山くん吉増さんもツボの押さえどころが絶妙。あのヘンな間はナイロンでしか観れない。
しかし大倉くんは観れば観る程面白い分心配になる。余計なお世話ですが。笑われれば笑われる程本人悩みそう。そこがまた面白かったりするんだけど。いや…高橋洋くんに近いモノの臭いがするのよ…追いつめれば追いつめる程面白いものが出てくるって言う。バランス感覚を失わないでくれればいいけど。いやホント余計なお世話だけどね…。
それにしても最前は大変!面白くて大変!スイカ割ったら匂いが漂ってくるし!タバコ吸えば煙が流れてくるし!大倉くん見上げるのが大変だし!(笑)首がガチガチに…そ、そんなにやる気出して買ったチケットじゃないのに…(笑)。
あと「出(で)禁止!」がしばらく自分内ではやりそうです(大笑)。「出入り禁止」の「出」だけが禁止ね(笑)あ、あと近かったおかげで大倉くんの手の綺麗さを堪能出来ました〜。きれいや〜。…つうか、大倉くんの凄いファンみたいだなあこの文章。いや、凄いファンなんですけど。
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