表身頃のココロ
ぼちぼちと。今さらながら。

2005年05月11日(水) 「やさしくキスをして」「靴に恋して」「イブラヒム〜」

何も書かないまま、時だけが過ぎゆく状態が続いてしまっている。
とりあえずタイトルだけはメモしてあるのだが、時間が経てばたつほど記憶を掘り起こす作業がつらい。
いけないいけない・・・、記憶のリハビリはどうなった・・・と。
以下、ほとんど印象。

◆やさしくキスをして
AE FOND KISS...
[イギリス/2004年/104分]
監督:ケン・ローチ

イギリスに暮らすパキスタン二世の青年とイギリス人女性、突然の愛の始まりはどの世界に属していようが世界共通だ。その後、どうやって愛をはぐくんでいくかという普遍的なテーマをケン・ローチらしいアプローチで描いていく。
イギリス人であるケン・ローチは今まで社会的・政治的なテーマを深く見つめ描き続けてきた監督だ。このラブストーリーも例外ではない。
モスレム社会とイギリスの社会因習を偏ることなく描き、やさしいユーモアを交えつつも避けがたい溝を深く厳しく描き出す。
映画は一応ハッピーエンドだが、根本の解決には遠いことから、この先色々あるに違いない。しかし新しい世代の二人は自分たちの形を模索しつつ努力で乗り越えていくのだ。

現代の日本で暮らす我々には到底測ることの出来ない価値観を持つ世界は多い。
その本質のようなものを多少なりとも感じることができる映画に対する興味は尽きない。
理解できないものを生半可に断罪することは簡単だけれど、私は理解することに努めたい。
・・って、何を言っているのだせう。ちょっと含むことのある怒りモードか。
(5/11 アミューズCQN)

◆靴に恋して
PIEDRAS
[スペイン/2002年/135分]
監督・脚本:ラモン・サラサール
誰もが自分の足にぴったりフィットする靴が欲しい。
もちろん物理的意味で、サイズがぴったりで好みの姿形で履き心地の良い靴があるとどんなに良いだろう。そんな靴とはなかなか出会えない。
同じように、人生を共に過ごす相棒もまた靴のようなものだ。
この映画は、どこかにいるベターハーフ(うっ!死語かいな!)を求めてやまない5人の女の話だ。・・いや、正確には4人の女+心は女の1人?。
それぞれのエピソードが織られ描き出された模様は、普遍的な人間そのもの。
ひたすら胸につまされる。厳しくもやさしい映画だ。
(5/10 ギンレイホール)

◆ イブラヒムおじさんとコーランの花たち
MONSIEUR IBRAHIM ET LES FLEURS DU CORAN
[フランス/2003年/95分]
監督・脚本:フランソワ・デュペイロン
老いてなお美しいオマー・シャリフの魅力にあふれた一本。
(5/10 ギンレイホール)


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