2005年05月02日(月) |
「キャビン・フィーバー」「ローマの一日」 |
◆ キャビン・フィーバー [アメリカ/2002年/93分] 監督・脚本:イーライ・ロス
久々にシネパトスへ出かけ、シネパトスらしい映画を見た〜♪ えーっと、この映画、ピーター・ジャクソンが推薦しているのである。 「ロード〜」のみならずB級ホラースプラッターコメディの金字塔「ブレイン・デッド」を作ったピーター・ジャクソンだ。 彼が推薦するものを見ずにはおられようか・・・。
えー、いやはや確かにB級ホラーそのものである。 5人の若者が森の小屋で休暇を過ごすも、謎のウィルス発生で恐怖にひきつりパニくり暴走。 皮膚が腐りどろどろ出血の描写にこちらもひきつりつつも、後半、彼らの見っ事な暴走っぷりに脱力しつつ笑いつつツッコミ入れつつ感嘆。 てんでバラバラな5人のキャラが、ホラーの様式に則りながらも、思わぬ所で裏切ってくれる小気味よさ。
若者たちが過ごす森があるど田舎の町は、冒頭、「悪魔のいけにえ」など無知な白人差別主義者たちの住む不気味な町を連想させてくれるが、それをラストですこぉぉぉーーーんと裏切ってくれたる気持ち良さ。 ピーター・ジャクソンご推奨に納得。 映画館を出るときも微笑みが止まらない、こんなホラーは珍しい。
しかし・・・私って何て節操無く映画を見ているのだろうか・・と時々思う。
(銀座シネパトス)
◆ ローマの一日 [イタリア/2003年93/分] 監督:エットーレ・スコラ
今年のイタリア映画祭は、これ一本になってしまった。 が、これ一本で充分満足。 ローマに住む市井の人々の一日を描いたセミドキュメンタリーだ。 先月見た「永遠のハバナ」とコンセプトが同じで、どちらも“珠玉の”という言葉を冠したいが、ハバナが手作り感に溢れた印象だったのに対して、ローマは見事な職人芸のモザイクという印象。短い一日の描写の中に現在のローマの姿のみならず過去や未来も包括、優しさに溢れながらも鋭い視線が感じられる。
ナンニ・モレッティが大きな広場で演説している姿が挟まれていた。 モレッティは映画監督としてだけでなく左翼知識人(?)としても有名だが、人間の鎖運動のリーダーの頃の映像なのかもしれない。
(朝日ホール)
|