表身頃のココロ
ぼちぼちと。今さらながら。

2005年03月02日(水) 「エターナル・サンシャイン」

◆ エターナル・サンシャイン
Eternal Sunshine of the Spotless Mind
[アメリカ/2004年/107分]
監督:ミシェル・ゴンドリー
脚本:チャーリー・カウフマン
出演:ケイト・ウィンスレット、ジム・キャリー、
キルスティン・ダンスト、マーク・ラファロ、
トム・ウィルキンソン、イライジャ・ウッド

今までのチャーリー・カウフマンの作品は、面白いのだが策に溺れるきらいがあり、私としては設定に手をたたいても後半ひいてしまう事多し。&ミシェル・ゴンドリーはいや!

ところが、この「エターナル・サンシャイン」最初から最後まで感嘆しきり、感激しきり。
今までの、作り手のどこか冷めている目線の感じられるものではなく、思いもかけず、暖かくチャーミングで繊細なラブストーリーだったのだ。
あろうことか、後半泣きっぱなし・・ありえない〜〜>でもホント←病気。
時間が交錯する構成も、ケイトの髪の色を変えるという大サービスがあるので、非常に分かり易くなっている。

ケイト・ウィンスレットが素晴らしい。
「乙女の祈り」以来ずっと彼女は何を演じても素晴らしい〜。
うちから輝いて隠しようのない生き生きとした躍動感と、逆にうちに向かう深いまなざしとの間で振れる幅がただごとではなくイヤミではなく魅力的なのだ。

今まで、演技は巧くても一度たりとも良いと思ったことのないジム・キャリーも、ここでは陰影に富んだ繊細さが素晴らしかった。いや、後半もっと押さえてほしかったけど。

キルスティン・ダンストやトム・ウィルキンソンらの脇の話は、物語に厚みと幅を加え成功していると思う。

イマジネーション部分に関して、「ネバーランド」のように美しけれど全編にデジャヴ感がつきまとうものではなく、私は「エターナル〜」のこういう新鮮な世界が見たかったのだ。
今までどの映画でも見たことのないものなのに、どこか懐かしい感のあるもの。
見た人でないと分からないが「私(ケイト・ウィンスレット)のいない世界へ」で、突然の雨!もうここで私はココロが打ち震えてしまうのだ。
顔無しは「マトリックス」を連想する人がいるかもしれないが発想の質が違う。

あと、ひと月くらいしたら再度見るつもり。
断然、この映画を支持しちゃいますが、今回は新鮮さで感動したのかもしれないという不安もある。


(3/1 at 九段会館 3/19よりロードショー)


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るつ [MAIL]

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