毎年毎年、楽しみにしているアカデミー賞授賞式。 今年もわいわいツッコミ入れながら楽しませてもらったのす。 誰が獲るかどの作品が獲るかってのは、結構どうでもよかったりしている。 所詮お祭りだし。 ただ、外国語映画賞と脚本・脚色ノミネート作品は信用。 しかし、“こいつにだけは与えるな〜”などという不謹慎な事はもちろん思うし、その逆もある。
今年一番印象的だったのは、遠近法(笑)無視した舞台の人物達設置だ。 最初、舞台上の風景に何だか違和感を感じてしまった。 よーく見てみると、オスカープレゼンターのアシスタントをしていた、きれいどころのお姉さん達がでかい。揃ってでかい。シャーリーズ・セロンと全く同じだったので180センチ以上だと思われるが、2メートルくらいあるような印象。 前の人物が大きく、段々小さくなって見えるのが普通の遠近感。 それが、舞台前列に小柄な受賞者がスピーチ、その後ろにそれより背の高いプレゼンターが立ち、そして一番奥に一番背の高いアシスタントが立つ・・というふうに普通の遠近法とは逆の構図が何度かあり、何だか可笑しくて馬鹿馬鹿しいほど受けてしまったのだ。 狭い舞台上そんなの珍しい事じゃないけれど、一度気になるとずっと気になったりする。 今回初めて気づいたけれど、去年までもそうだったのかな?
「モーターサイクル・ダイアリーズ」で歌曲賞の受賞者が、舞台上でプレゼンターのプリンスの手にキスしようとしたところ、プリンスさっと手を引っ込め逃げるの巻も可笑しい。 カメラが切り替わり、アントニオ・バンデラスが客席で十字を切っていたところもウケる。 去年からのディレィ方式で1分間遅れて放映されていたはずだが、もしや何かもっと楽しい映像があったのでは?などと思ってみる。不純な私。この歌曲賞受賞のスピーチはスピーチならぬ全編歌で通してナイスだった。
テイラー・ハックフォード監督の隣にヘレン・ミレンが座っていたので、あれ?と思ったら97年に結婚していたとのこと。
そんな下らない、いろんな小ネタや有名人達の動きを見るのが楽しみ。 クリス・タッカーは、意外なほどおとなしい印象、地味に終わったけど、それもまたよし。
ところでこの日のニュースに驚いた。 那須博之監督が癌で亡くなったとのこと。 で、今まで完全に忘れていた頃のことを急に思い出した。以下個人的な思い出話。 私が大学を卒業してすぐくらいの頃、奥さんの那須真知子さんと何度か飲んだりしていた時期があった。真知子さんは脚本家として芽が出始めた頃である。 飲むと朝までパターンで、ある時行くところが無くなって、新百合ヶ丘の彼女の家で飲み直す事になった。夫の那須監督は、当時日活の助監督。夜な夜な酒盛りらしく、その日も映画仲間と先に飲んでいらした。ちょこっと挨拶程度のお話はしたものの、こちらはまた別の部屋で飲み始め。その後のことは全く記憶にないけれど、那須監督達の呑んでいる姿がすごく印象的で、その姿を今でも思い出せる程なのだ。忘却魔の私にしては珍しいこと。 その場から熱いオーラのようなものが立ちのぼっていたような気がしている。 合掌。
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