表身頃のココロ
ぼちぼちと。今さらながら。

2005年02月19日(土) オペレッタ「メリー・ウィドウ」

◇オペレッタ「メリー・ウィドウ」全三幕
東京二期会

舞台美術は、一幕目が印象派の絵画風・二幕目はアール・ヌーボー風・三幕目はその合体で、世紀末パリの雰囲気を醸し出す。
特に印象派風のプリントを施した薄地の布を、美しいドレープの幕・スクリーンにして、照明の当て具合で透かしてみたり壁のように遮ったりするなどの演出は美しい。

オスカー・ワイルドの舞台劇にも通じる、お気楽な大人のしゃれたどたばた劇。
「ウィンダミア夫人の扇」や「理想の結婚」等にも共通な小道具の扇を巡るどたばたが面白く、この時代の小道具として扇の果たす役割(洋の東西を問わず)などに興味を持ってしまった。あとで調べる(覚え書き)。

ところでこれは、セリフがぐうんと多いオペレッタ、日本語での上演だ。
日本語のセリフ廻しや歌詞は、滑舌良く、非常に良く聞き取れるのだが、時々“あれ?今私、劇団四季を見てるんだっけ?”などと思ってしまうわかりやすさ・・・。
特にヴァランシェンヌの小林真由美は、往年の野村玲子の声質に激似。
・・・とりあえず、歌唱のみならず演技にも秀でた二期会のメンバーだった。

とにかく拍手・手拍子入り交じり、愉快で嫌みなく、楽しかった。
二期会の実力が余すところ無く発揮された舞台。


作曲:フランツ・レハール  台本:佐藤万里
演出:山田和也  装置:堀尾幸男   衣裳:前田文子
指揮:飯森範親 管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
ハンナ:腰越 満美
ダニロ:加賀 清孝
ツェータ男爵:平野 忠彦
ヴァランシェンヌ:小林真由美

(at Bunkamuraオーチャードホール)


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