◆ Ray/レイ [アメリカ/2004年/152分] 監督:テイラー・ハックフォード 出演:ジェイミー・フォックス
えーっと、レイを演じたジェイミー・フォックスが素晴らしい。 えーっと、とりあえず最後まで飽きることなく見ることができた。 特にえげつなく山場を入れず、淡々とエピソードを積み上げていくのは好感が持てる。
時系列に沿って描きながら、合間合間の要所に幼き日のトラウマに至るフラッシュバックを入れるワザは面白いようなうざったいような。 麻薬中毒の要因をここに求めるのもウツクシ過ぎか。
名曲の数々を、見た目のみならず動きやしゃべり方までレイ・チャールズにしか見えないジェイミー・フォックスに見せてもらったことで良しとしよう。
少し前に「アリ」という伝記映画があった。 ウィル・スミスが肉体を鍛え、仕草やしゃべり方をアリに似せた映画だ。 しかし私は、この「アリ」より、「モハメド・アリ かけがえのない日々」というドキュメンタリーの方が何倍も面白かったと感じるドキュメンタリー好きだ。 比べるのがおかしい気もするけど・・・と弱気になってもみるが・・。
同じように、この「レイ」も、このような再現ドラマではなく、出来のいいドキュメンタリーで見たいなと思ってしまうのだった。
映画のラスト、ジョージア州議会が長年の非礼を潔くレイに詫び、「ジョージア・オン・マイ・マインド」を州歌に取り入れたという部分が一番心に残った。 少なくとも、この部分は真実に違いないから。
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