2003年11月14日(金) |
「欲望という名の電車」 青山円形劇場 |
◆欲望という名の電車 @青山円形劇場 作:テネシー・ウィリアムズ 演出:鈴木勝秀 翻訳:小田島雄志 出演:篠井英介 古田新太 久世星佳 田中哲司 花山佳子 石橋祐 山崎康一 吉守京太 永島克 鈴木慶一
篠井英介ブランチ、古田新太スタンレーという濃いキャストに目がくらみの観劇。 始まると、久世星佳のステラと篠井ブランチに釘付けになってしまった。
キャストの発表があった時、古田新太はスタンレーのキャラにぴったりだと思ったのだが、実際に見てみると何故か違う。 確かに粗野で無教養で情熱がある・・けれども何か足りない。 帰りにふと気づいた。そうだ、セクシーさが足りないんだ。 客席後ろからの出入りの際にちょっとした小ネタをはさみの笑い取り(照れ隠し?)や叫ぶ姿は、どうしても新感線の彼を思いだしてしまい、マイナス要因がいくつか。
篠井ブランチ。 張りつめた神経で矜持を保ち、哀れにも愛を乞いつつ、気高く壊れゆく姿。
濃いキャラの間に立った久世ステラ。力がなければ出来ぬ技。素晴らしい!
ブランチは登場時から常に黒のドレスを着用。 しかしラストでは、まるで花嫁のような白いドレスにオーガンジーのショール。 対照的に他のキャストは喪服のような黒い衣装。衣装で語る皆のココロ。
舞台はニューオリンズゆえ、始まってすぐに、大好きなザ・バンドの「Down South in New Orleans」が使われほくほく! 休憩中もドクター・ジョンがかかるなど、前半はサザンロックが使われる。 ・・と、サザンロックがふさわしい舞台装置は円形劇場ならではのカジュアルさ。 なにせ幕があくと(いや、幕はないけど)キャストが各自椅子だのテーブルだの装置を持って出て来るんだから。
青山円形劇場というステージで見られたことも幸せ。 ただ、円形劇場は10年ぶり位。以前何度か行っているのに、入口を忘れていた私が哀れでなりませぬ(涙)。
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