Howdy from Australia
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2004年09月28日(火)

同じ部に配属になった契約社員の中には私のような新規採用だけでなく、3年目の人もいる。3年目の彼女は中国系で、研修が終盤になった頃、新規採用の社員に「3年目とはいっても仕事の内容が違うから、分からないことがあっても私には質問しないでね。でも、それは不親切ってわけではないから。」と、有無を言わさぬ迫力で早口にまくしたてた。

これには、他の同僚も皆呆然としていたが、彼女はわざと自分の周りに壁を作っているように見えた。ちょっと話しかけづらい雰囲気の人だなぁ〜、ま、一生付き合うわけじゃないからいいけどね〜ぐらいに思っていたら、先日、ある事実が発覚。

その時、私は会社の会議に出席するため机の上を簡単に整理していた。内心は、会議どころじゃないよ仕事がたまっているのに〜と不満に思いながら。そうしたら、例の彼女が私の背後で一言耳打ちしたのだった。

「わたしがyumikoさんだったら、絶対に会議なんか参加しないわ」

それは、とても流暢な日本語だった。

「え?」

一瞬耳を疑った。慌てて振り返ると、彼女はにっこり微笑んで会議室の方へ足早に去った。翌朝、そのことが頭から離れず、いつもなら英語で挨拶する所を、彼女に「元気?」と日本語で聞いてみた。彼女の日本語力をちょっと試してやろうなんて意地悪な心がなかったわけではない。そうしたら、返ってきた言葉に絶句。

「元気ですよ〜、お陰様で。」

そう言うと、彼女は仕事に専念してるんだからと言わんばかりにくるりと私に背を向けたのだった。

ええええ!

一体いつ、どこで、どうして、日本語を習ったんだろう。かなりの上級話者に違いない。だって、抑揚とか発音とか自然なのだ。それでいて、返答の仕方がやけに堅苦しいあたりが、「日本語学習者」を思わせる。

タクシーの運転手さんとか通りすがりの人によく見られる、「コンニチワ」「オハヨ」「アリガト」「モシモシ」みたいな日本語しか知らないのに、「おれは日本語話せるんだぞ」みたいに嬉しそうに自慢げに話かけてくるタイプとはかなり違う。

もっと、彼女と日本語で話をしてみたい!と思いつつも、彼女の周りにはりめぐらされた壁に怖気づいてしまう私であった。


yumiko |mail

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