コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2006年04月14日(金) 三輪車の投資をしましょう


こんにちは、カン・チュンド です。

「あのー、カンさんって、
商品(コモデティー)への投資についてはあまり話しませんよね、」

はい、それは・そうです・・(困)


(ちょっと資本主義の黎明期 に戻ります)

砂糖や 金や 綿花 を大量に取引したヨーロッパ諸国は、
莫大な富 を手に入れました。

スペインやポルトガルのように、その富を
きれいにスッてしまった国もあれば、

イギリスやオランダのように、
株式会社を「収益埋蔵装置」に仕立てて、
お金がお金を生む、資本主義の原型を作った国もあります。


皮肉なことに、
商品(コモデティー)を扱う会社の価値が上がる一方、
商品(コモデティー)の価格は下落していったのです。

事実、この200年くらいの間で、
金(ゴールド)の実質価値 はほとんど変わっていません。

(金の相対価値 が下がるということは、
「貨幣経済」がそれだけ信任されている という証拠でもありますが・・)


さて、
これからの4,50年のことを考えると、
商品(コモデティー)の価値が上昇する可能性が高いと思います。


2050年には 世界の人口は90億人を超え、
そのほとんどが 新興国の人々となります。

ただし、
彼ら/彼女らは ただの「貧しい人々」ではありません。

豊かになることを求め、
その豊かになることの「実現可能性」が
たいへん高い人々となるのです。

また、
人類がかつて経験したことのない膨大な数の人々が

新興国から 中進国の人間 として
「大量消費マーケット」に登場します。

大豆や原油や、砂糖や金や鉄鉱石 を獲得するために、
激しい権益争いが起こらないとも限りません。


資産運用に目を転じてみますと、
2050年の世の中では
より多くの株式が市場に上場し、
より多くの人々が 取引を行っていることでしょう。

株式 という資産の値動きの【連動性】が、
今よりも高くなっていると予想されます。

したがって、株式による「分散投資」のみでは、
リスク軽減の効果 が限られるのです。


(ところで 皆さん、)

子どもの頃、「三輪車」に乗りませんでしたか?

(何を・ 突然?)


わたしは自身で「三輪投資」と名付けていますが 、


メインの車輪       【株式】
ふたつ目の車輪     【債券】
みっつ目の車輪  【オルターナティブ】

というイメージです。


この「三輪投資」の考え方が、
今後重要になるのではないでしょうか・・。


注)わたしの【オルターナティブ】の意味は、
具体的に、不動産、商品(コモディティー)です。

(ただし、株式にしろ、債券にしろ、
オルターナティブ にしろ、
資産を保有するカタチとしては【投資信託】を採用します)

モチロン!


上記「三輪投資」のココロは、

価格の上がり方・下がり方が違う、
つまり【相性のよい資産】を組み合わせる ということです。


過去のデータを鑑みますと、
例えば 株式 と 商品(コモデティー)の【相性のよさ】は顕著です。

実例)

Dow Jones AIG コモデティー指数 と
S&P500 の騰落率を比較した【グラフ】です。



つまり、
わたしの心の中は、

1.商品(コモデティー)の価格上昇 を期待する気持ち 4割
2.株式との【相性のよさ】を期待する気持ち 6割

となっているのです(笑)


【相性のよい資産】を組み合わせるのは、
あなたの 運用資産全体の「波打ち」を和らげるためですね・・。

 ↑ いつの世も とても大切な「知恵」です。


では皆さん、素敵な週末をお過ごしください。


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