2004年05月07日(金) |
ファイナンシャルプランニング序章 その2) |
こんにちは、カン・チュンド です。
資産家の方、ビジネスオーナー、また、世の中で プロフェッショナルと呼ばれる方々は (たいていが)たいへん合理的な頭 を持っておられます。
お金と向き合う場合も(当然) その「合理的な頭」を活用すべきですね。
(しかし残念ながら)多くの方が 戦略なし に投資というフィールドに馳せ参じてしまいます(笑)
(いきなり ゲーム を始めてしまう・・困)
わたしは投資の設計図のことを ポートフォリオ と呼んでいますが、
この設計図を作るには(まず) 入念なリサーチをする必要があります。
リサーチは大きくふたつの分野に分かれます。
1.市場(いちば)・金融資産 についてのリサーチ 2.自分自身へのリサーチ
上記 自分自身へのリサーチ のことを、 世の中では「ライフプランニング」と云います。
また、ポートフォリオを作成するに当たっては、 妥当な期待値(この場合、期待収益率)を設定する必要があります。
例えばこんな喩え)
リンゴの木を植えて、 収穫するまで何年くらいかかるか、 一本のリンゴの木から何個くらいの実が取れるだろうか・・。
その場の思いつきで(本人は 本能 と 思っているでしょうが)投資 を行う人は、
「どの株が、どの金融商品が、今年いちばん儲かるだろうか・・」 ということしか考えていません。
< 直径90日の思考 に陥っているのです・・ >
注)その場の思いつきで 金融商品 を購入するのは 投資 ではありません。
合理的な運用者は、 明確な方法論 と 規律 をその懐に抱えて、 淡々と投資を行うのです。
(そして、そういう人が 資産形成 という果実を手にしているのです・・)
(ところで)この20年間で、金融理論 は もっとも合理的な投資手法を明らかにしてきました。
それは株式・債券・キャッシュに資産を配分し、 グローバルに投資する手法です。
実は ポートフォリオの収益は(その9割以上が)、
「どんな株式を買うのか?」 「いつ買っていつ売るのか?」より
「金融資産をどう組み合わせるのか」 = アセットアロケーション(資産の配分)によって 決定されるのです。
これが有名な 「ポートフォリオ・パフォーマンスの決定要因」です。
※ 1986年 ブリンソン・ビーバウワー・フッドの三氏により 「ファイナンシャル・アナリスト・ジャーナル誌」に発表された論文。
この論文は、長期的に見れば、 個別銘柄の選択や、市場タイミングを計る手法は ポートフォリオの収益にはほとんど貢献しない ことを喝破しています。
ブローカー業務(仲介業務)に携わるほとんどの方は、 この「ポートフォリオ・パフォーマンスの決定要因」に 墨を塗っているのです(笑)
個別銘柄 を選択してくれない、 市場タイミングを計ってくれない (売り買いをしてくれない)となると、
証券会社は商売が成り立たなくなるからです。
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