嗚呼!米国駐在員。
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2006年02月21日(火) 今日もまた1人辞めた・・


取引先のPurchase Managerからメールが入っていた。


Effective today, I will be leaving the company.


おいおい、また突然の退職か。

紹介してきた後任は、案の定どこの馬の骨だか分からないお方。どうせ引き継ぎなんて一切やってないだろうなあ。ああ、また人間関係も仕事もゼロからやり直しだ。どうせ、「私はそんな事知らない!」の連発だろうしなあ。少しは謙虚になれや。何で他社のガイジンに仕事を教えねばならんのか・・。

それにしても、この2年半でこんなメールを受け取ったのは何回目だろうか。
何人ものKey Personが自分の前から姿を消していく。これだけアッサリと転職していく環境が本当にうらやましい。転職していくのは日本のように20代の若手ではなく、みな働き盛り(40代中〜後半)で家族を持った役職の人ばかりである。

キャリアアップ、ヘッドハンティング、現状への不満、家族の事情、リストラ・・・・  転職の理由は色々と事情があるのだろうが、これだけ頻繁だという事はやっぱり現実問題としてアメリカでの転職環境は整っているのだろう。


日本は業界によるのだろうけど、やはり転職するメリットがどこまであるか、という疑問がある。特に伝統的産業の場合。自分次第といえばそれまでだが、日本企業は考えようによってはそれなりに刺激的でもある。数年毎に日本全国、世界各地へと勝手に飛ばされて、好む好まざるに関わらず環境も仕事内容もガラッと変わり自分のリセットが出来る。

入社当時は大阪で御堂筋線に乗って国内営業をやっていた自分からすれば、10年後にアメリカでエラそうに仕事をしているとは思いも寄らなかった訳であり、嫌な上司も同じように変わっていくから、なにかあっても「時間が解決」する事も多い。また、待遇だって毎年毎年、オイシイ状態に自動的にステップアップしていく。こうした日本企業独特の文化は、Job Descriptionが明確で勤務場所もガチガチの米企業とは異なる。


話は戻って転職していく取引先の人たち。
彼らは、ほぼ間違いなく競合他社に行く。そして、数週間して落ち着くとこちらにメールが入ってくる。転職直後は、新天地で自分の成果を出そうと必死だから、自分の事をよくしてくれた昔の取引先にコンタクトする訳である。


自分の場合、こうして在米2年半といえども業界ネットワークが自然と広がってきたのも面白い。


Kyosuke