嗚呼!米国駐在員。
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2006年02月02日(木) 「仕事でどんな改善をしましたか?」

就業後に週に2回、大学のBUSINESS COMMUNICATIION口座を取っているのだが、先日の授業で、

「仕事上、過去にどんな改善を行ったか?」という質問があった。

周りの生徒の発表を聞いていると、それでよく改善と言えるな、というような話を堂々と説明する。


自分の番が近づいてきて色々思い巡らすのだが、具体例をあげて説明する事が難しかった。自分として、というよりも、日本人のビジネスマンなら常識だと思うのだが、日々の問題に対処し改善していく事そのものが仕事なのであって、それは特別な事でも何でもないからだ。つまり、改めて取り上げるものでもなく、改善する事が日常業務と言ってもいい。改善業務は特別な事ではないはずである。とはいえ、目標管理に書くような内容を発表するのはこの場にふさわしくない。

各国の生徒が自信を持ってこんな改善してまっせ、と主張した発表を聞いていると、日本人的にはどれも単なる普通の仕事内容であって、取り立ててわざわざ(しかも自慢げに)言うべき事でもないだろが、と思ってしまうのである。


例えば、彼らの言う「Kaizen」とは、顧客の要望が自分の担当外だったが社内の関係者に御願いしてフォローしてもらった、という程度の話だ。


(...当たり前だろ。)



自分の番が来て、結局「Kaizen」に対する自分の考えを伝えてだから具体的事例を挙げることがとても難しい、と発表した。

まあ生徒的にはよくない回答だったのだろうけど、これ以外に答えようがなかった。と思った反面、こんな風にあれこれ考えてしまって言葉に出せなくなる事が、日本人に対してよく指摘される英会話時の弊害そのものだとも思った。




結論 :質問が悪い。



Kyosuke