嗚呼!米国駐在員。
<目次>戻る進む


2005年12月21日(水) ネブラスカに出張

米人とネブラスカに出張。
それにしても寒い。空港に向かう時の気温は華氏1度、体感温度は−25℃。12月でここまで寒くなると、この先1月2月にはどうなってしまうのだろうか。

いつものように慌しい空港のセキュリティゲートを抜ける。
冬は荷物が多いから大変だ。
トレーのPCをバッグに詰めて、携帯電話と財布とパスケースとガムをポケットに入れ、靴を履いてベルトを締める。そしてジャケットを着て最後のコートを手にすると、前にあるトレイの中にマネークリップでまとめられた米ドル紙幣とクレジットカードが1つ。カウボーイブーツを履くのに手間取っていた前にいた長髪のオッサンに、「忘れているよ」と伝えると、「いや、俺のじゃないんだよ」。

可哀そうに、誰か忘れていったんだろう。とりあえず目の前の黒人係員に手渡した。
無事に持ち主の元に戻る確立はどの程度だろうか。


空港から2時間走った街は、10年以上その風景は変わっていないのだろう。そしてこの先10年たっても、目だった変化はないのだろう。街で1件だけのファーストフード、SUBWAYで夕食。何組かの家族が夕食に来ている。


広大な土地にポツンと建った唯一のモーテル、SUPER 8は、客がほとんどいないようだ。
午後7時過ぎだというのに駐車場には車が端っこの方に数台泊まっているだけ。従業員のものだろう。チェックインカウンターに行くと、お姉さんが電話をしながらカードキーを2つよこす。足元では犬が何か食っていた。インターネットはあったが生意気にワイヤレスなので、案の定接続出来ず。おまけに携帯も電波が入らずに蚊帳の外状態であった。

翌朝、寂れた朝食を食べに行く。
当然、誰もいない。冷蔵庫を開けてミルクを取り出すとガチガチに凍っていた。窓の向こうでは屋内プールの横で、おそろいの制服を着た従業員のオバサンが4人でタバコを吸って談笑中。当然、こちらの姿を見てもお喋りは止めない。

チェックアウトして取引先訪問。
こんな環境に放り込まれた日本人駐在員に、日本食のお土産を持っていくこと。そして、愚痴をたっぷり聞く事で仕事のほとんどは終わったようなものだ。

空港に戻り、帰りのフライトを待つ。
突然名前が呼ばれてノコノコとカウンターまで行くと、座席をファーストクラスにアップグレードしてくれた。連れがいる、と同行の米人の分もお願いしたら、何も言わずにファーストにしてくれた。たまにはこんなラッキーもある。


今年もそろそろ終了なのだが、なんだかせわしない。
外が寒いと本当に体力を使うようで、いつもより疲労の蓄積が抜けないな。


Kyosuke