嗚呼!米国駐在員。
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2005年11月28日(月) 城島(登録名ジョージ?)のメジャー挑戦

キャッチャーは日本人がメジャー挑戦する上で最も難易度の高いポジション。

投手とのコミュニケーションは必須であり、ほんまにやっていけるんかいな、という見方をしている人は少なくないだろう。実際にアメリカで仕事をしてみると、拙い英語を聞いてくれようとする親切なアメリカ人がいる反面、うまく喋れないと全くバカにして相手にしないような人も多いのが実態だ。野手は打つだけでいいし、投手はサインどおりに投げればいい。しかし、キャッチャーは自分の出すサインの意味を投手に理解させなければならない。城島はダイエー時代、データ収集のために捨て試合で勝敗を度外視したリードをして長いペナントレースに生かしたのだが、そんな「手段」も投手の理解無しには難しいだろう。圧倒的に「経験」が必要なポジションであり、即戦力で時間のない城島がどこまで言葉の壁をクリア出来るか。


しかしその一方で、「力」さえ証明出来れば、年齢や性別、国籍に関わらずに素直にそれを認める懐の深さをこの国は持ち合わせている事を忘れてはならない。


幸い城島の場合は打者としてメジャーでそこそこ活躍出来る実力があると思う。97年以降は打率3割以上が6回、30本塁打以上が3回。マリナーズの捕手、トレアルバの2割3分4厘、3本塁打よりは活躍が計算出来るだろう。
確かに、英語が喋れないよりかは喋れたほうがいいに決まっている。

しかし、城島の場合は流暢に会話が出来ない事は決定的なハンデにはならないのではないか。持ち味の力強い打撃でチームメイトに実力を証明すれば、投手とのコミュニケーションという「手段」などはすぐにクリア出来そうだ。


また、この国では謙虚さの美徳などまるでない。メジャーとの契約にあたって「正捕手確約、開幕スタメンが条件」と堂々とレギュラーポジションを要求した際に、日本では“自分を分かっているのか”と一部で叩かれたようだけど、アメリカでやっていくにはそれぐらいの自信家でちょうどいいくらいだと思う。こちらでは、狭い島国で作ってきた過去の実績など誰も気にしない。過去のプライドを捨てて大活躍して欲しい。


ちなみに、城島健司の登録名は「GEORGE McKENZIE」になるとの噂がある。(ジョージ・マッケンジー = 城島健司)
これまでの日本人選手は登録名も本名と一緒。そろそろ、英語名(ジョージ)で呼ばれる日本人メジャーが出てもいいのでは。 












Kyosuke