嗚呼!米国駐在員。
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アメリカではカード社会のため、普段は現金はそんなに持ち歩く必要はない。 そんな習慣のまま現金をあまり持たずに日本に来てみたのだが、そこはそんなカード文化に染まった人間に取っては驚くほど過ごしにくい国であった。
とにかくカード使用お断り、という店があまりに多い。 病院の支払いでカードを出したら、「何考えてるんだ」という対応をされて当たり前のように受け付けてもらえなかった。入り口扉のVISAカード標示はなんだったのだろう。その辺の全国チェーンのコンビニでもダメだったし、名鉄で電車の切符を買うときでも使用は出来なかった。大阪駅の本屋での支払いで差し出しても、「扱っていません」というつれない返事。
そんな訳で手持ちの現金が減る一方。久しぶりに会社の仲間と会って食事をしたが、現金が足りずにまとめてカードで払おうとしたら、「5%アップになります」だって。後進国じゃないんだから、そりゃないだろう。
とりあえず自分の分は仲間の1人に立て替えてもらって、とにかく日本円を入手すべく名古屋駅周辺をウロウロ。 夜の10時だというのに、銀行のキャッシュコーナーは全てクローズ。今やどのコンビニでも「銀行ATM」を備え付けているのだが、どこへ行っても自分のVISAカードは受け付けず。手持ちの米ドルを両替しようとしたが、そこら中にあるビジネスホテルではそんな対応はしていない。やっとのことで見つけた少し大き目のホテルで日本円に両替してもらい一安心。
現在、中国に来ているのだけど、街のいたるところにある24時間の銀行ATMから思ったよりたやすく現金を手に入れることが出来る。そこそこの規模の店に行けばカードだって使用は問題ない。まあ一般の中国人はカードなんて持っていないから、こうした対応は外国人向けが中心になるのかもしれないけど、少なくとも自分のようにこうして海外から訪問してきても困らない。両替については、言うまでもなくそこらへんで喜んで対応してくれる。
それにしても、日本は何でこんなにカード文化が根付いていないのだろうか。 あらゆるサービスに関しては世界一、と思われる日本でも、カードがこれだけ使えないというのは実に意外。それも、万博の開催地である名古屋ではひどかった。
これじゃ、世界から観光客なんて集まらない。
Kyosuke
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