嗚呼!米国駐在員。
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2005年08月24日(水) バーガーキングと初めてのドライブスルー

車で移動中にランチを取ることになった。


日本であれば1人で入れる定食屋とかラーメン屋とかあるのだけど、アメリカではそうはいかない。必然的に、ファーストフード中心になってしまうのだが、下手に飛び込みでレストランに入ると失敗するリスクがあまりに大きいからである。

それに、いちいち「How are you?」とか「ドリンクは?」とか、おばちゃんウェイトレスと会話を交わすのも、早飯が必須のJapaneseサラリーマンには面倒くさいし、チップの計算も邪魔くさいからである。

という事で、選択肢はやっぱりファーストフード。


ただ、今日はドライブスルーを試すことにした。

アメリカ人は面倒くさがりだ。

車を降りずに銀行で金を引き出して、ランチも注文するし、あげくに薬だってピックアップする。

アメリカ人は、何故か長蛇の列をなしているドライブスルーの最後尾に喜んでつき、10分近くも待って注文する。がらすきの駐車場に車を止めて10秒歩いて店内に入ってカウンターで注文すれば1分とかからないのに、本当によく分からない。


最初に見つけたマクドナルド。
案の定、車が10台以上も待っていて一般道にまで飛び出しそうだ。とてもこんな所で待つ気にならない。


と、半マイルほど先にバーガーキングがあった。
ここのメインメニューであるWHOPPER(ウッパー。ワッパーともいう)(写真)は、北米生活の経験のある人が日本から出張に来た時に、「どうしても食べたい」とリクエストのある食べ物の中の1つである。日本ではJT、西武と提携してフランチャイズ展開したのだが、マックとの競争に敗れて撤退している。

確かにマックより多少単価は高いが、特に炭火直火焼きといわれる厚いパテは香ばしく焼け、大胆に挟んだレタスやトマトもあって、「肉の旨みがより強く味わえ、満足感が大きい」とファンが多いようだ。


よし、ここにした。


ドライブスルーに向かうと車は一台もない。

ラッキー、と思って車でゲートを入っていった。

いや待てよ。


どこでどうやって注文するんだ、手本がいないじゃないか。

と、大きなメニューの看板があったので車を止める。無難なセットのNo.1を選んだのだが、店内に通じるマイクらしきものがない。

そうこうすると、後ろに車が2台、3台、と連なってきた。

げ、素人が先頭か。ヤバイ。



しょうがなく前に車を進めると、再度看板メニューが現れた。マイクはないけど、その横に PLEASE CONFIRM YOUR ORDER. と表示があってその下にスクリーンがある。

はて、どうするか、と思っていたら、「ようこそバーガーキングへ。私の名前はなんたらかんたら。May I help ユ〜?」と、おばちゃんの声がどこからともなく聞こえてきた。

マイクもないのにどこに喋ればいいんだ!?

その場で大声でセットメニューを注文した。 自分の声は聞こえただろうか?


と、「チーズは挟みますか?」とまた天の声。

どうやら聞こえたようだ。

目の前のスクリーンには、注文した商品名と合計金額が表示されている。おお、これは便利だ。なんでカウンターではこの表示をしないんだろう。

注文を終えると「PLEASE KEEP ON FOLLOWING.」と言われ、店舗の小さな窓口で金を渡し商品を受け取る。


まあたいした出来事でもないのだが、確かにドライブスルーは店内とは違う心地よさがある事が分かった。

あと、渡された袋の中には、ナフキンとケチャップがちゃんと入っていた。これは驚き。

日本では当たり前かもしれないけど、普段カウンターで「TO GO(お持ち帰り)」と言っても、バーガーとポテトが無造作に袋にぶち込んであるだけで、ナフキンとケチャップを入れてくれる事はありえない。下手したらドリンクのストローだってないから、そのまま店の外に出てしまって後から気がついて後悔する場合が多い。

ドライブスルー対応の係員は持ち帰り専門だから、全ての袋にストローとナフキン、ケチャップを入れればよい。これくらいのことは余程のアホでない限り忘れないか…。


Kyosuke