嗚呼!米国駐在員。
<目次>戻る進む


2005年04月20日(水) 途絶えた中国企業からのメール

中国企業との間で大事な仕事の案件がある。

が、この4日間、全く返答がない。担当している米人がイライラして言う。「一体、どうしたっていうんだ!?」

信じたくはなかったけど、日本人の自分だけはひっそりとこう思わざるを得ない。「まさか、こちらが日系企業だから、取引停止?嫌がらせ?」 

そこで米人スタッフ達に今中国で起きている反日デモの話をした。
「えっ、何それ?」というのがほとんどのスタッフの反応。新聞をマメに読んでいる1人のスタッフが、得意げに教科書問題などの出来事を周りの米人に説明する。そして、話を聞いたアメリカ人は、反日デモをしている中国、デモを容認する中国国家を大いに非難した。

もしかしたら、これは日本人の自分を目の前にしているからの反応かもしれないし、それとも日本企業に勤めているからの中国非難なのかもしれない。でも、誰がどう見ても、何のメリットもない暴動で損害を与えている中国人達の味方になるのはナンセンスだろう。

今日の夜になって、朝を迎えた日本に電話した。
大手取引先は一斉に中国出張禁止の通達が出たという。うちの会社では中国出張はまだ禁止ではないけど、「気をつけるように」という通達が出たようだ。何を気をつけろっての。相変わらず中途半端である。

上海の駐在員はどうしているのか、と心配になって電話したけど、普段どおり出社して働いているようだ。中国ではそれほどこの事件がテレビや新聞で大きく報道されていないとの事で、ネットをチェックする人だけが実態を把握しているようだ。日本で流れる中国の反日デモのニュースを見てビックリしたという話もあった。

そして、冒頭の連絡が来ない中国企業に電話。
携帯にかけて相手をつかまえたところ、「いや〜、先週末から出張中でメールがチェックできてないんだ。すまない、すまない。で、用件は?」
その後はいつも通り、少しでも金儲けしてやるぞ、という貪欲な交渉をしてこられ、こちらは大いにほっとした。 

まともな人間はデモなんて行ってる暇はない。

それにしても、いくら反日暴動で大暴れしたって、中国には何のメリットもないどころか、国益を損なうだけだ、と暴動している奴らに理解させるようにもっていけないのだろうかね。


Kyosuke