嗚呼!米国駐在員。
<目次>戻る進む


2005年01月10日(月) 「日常会話」ほど難しい

今朝5時に出発でインディアナへ。
米人Rに運転してもらったので自分は助手席に座っていただけ。赴任して1年目はこうした米人と2人の出張も、道中何を話そうかなんて考えて緊張したものだけど、もうそんな事もなくなった。

午前中に1件ミーティング、その後移動して別の顧客とランチをしてからもう1件打ち合わせを。久しぶりに社内のアメリカ人と出張したのだが、やはり1人で出張するのとは違うと感じることがある。

それは「日常会話」だ。

1人で顧客を訪問する際、大体が仕事の話になるからこちらも内容は分かる。まあ、こちらが経験少ない日本人という事で、相手も気を使って喋ってくれる面はあるだろう。今日も仕事の話は特に問題なく意見交換が出来たとは思う。

問題は、仕事を離れたその前後の会話だ。米人同士が喋りだすと、もうさっぱり何を言っているのか分からない。もちろん英語力という大きな問題は別にすると、これは何故だろうか。やはりアメリカが自分に染み込んでいないからである。

例えばだけど、彼らの会話は日本の中でいうとこんなものだろうか。

「お前も井川みたいにわがまま通すと嫌われるで。」
「ドラクエで寝不足なんだよ。」
「やっぱ白組のトリはマツケンサンバだったよな。」

いずれも居酒屋談義程度の日常会話なんだけど、日本に馴染みのない外人がこれらの意味を理解するのは相当難しいだろうと想像する。
(まず井川とは? 例え、井川が阪神の投手、そしてFA前にポスティングを主張して球団ともめていると分かっても、何故自己主張がわがままか。そして嫌われるか? ドラクエとは? 何故子供がやると思われるゲームで大人が寝不足?紅白が国民的行事と分かるか?何故トリが重要?)

日本人はなんて事ない会話だけど、この背景は一言で説明し難い。

こんな感じでOPRAHがどうだとかの会話を米人同士でされてしまうと、こちらはさっぱりついていけないのである。(ちなみにアメリカ人なら誰でも知っている大人気のOPRAHはココ)。

よく英会話のレベルを聞かれて、「日常会話程度です」なんて謙遜して答える人がいるけど、実は日常会話ほど難しいものはないと最近強く感じるのである。


Kyosuke