嗚呼!米国駐在員。
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2005年01月07日(金) アメリカで一番売れている車とは?

2004年の米国新車販売の統計が発表された。販売台数は1691万台。前年比1.4%UP、2000年の1740万台には及ばないが、引き続き高水準の販売が続いている。

が、その内容が大きく変わってきている事に、米国各紙は注目していた。
いうまでもない、日本車の大きな販売増と米国車BIG3の落ち込みである。日本車と米車の比率は、10年前の1994年には17%対73%だったのに対し、昨年2004年は26%対58%と今や日本車の追い上げが著しい。アメ車も平均4500ドルの新車値引きをして必死の抵抗を試みたのだが、その半分も値引きをしない日本車との差が逆に大きくなるばかり。

はっきりとは書いていないが、「何やってるんだ!BIG3!」といったあせりが各新聞の文面から感じられる。“自動車はアメリカのもの、日本なんかが追い上げてきて面白くない”というのは、一般論としてあるのは事実であろう。ただ消費者は正直だから、こればかりはしょうがない。それが数字に表れただけの話しである。

ところでアメリカで一番売れた車は、FORDのFシリーズ(写真)である。ここ数年連続で、アメリカではベストセラー。
日本ではなじみのないこの車、2004年で約94万台が売れた。ディーラーが1年中無休だったとしても、なんと1日あたり2600台が売れたのである。都市部ではこの手のピックアップトラックがそれほど売れているという印象は受けないかもしれないが、テキサスの田舎など行くと、周りを走っている車がピックアップトラックばかりなのに驚く。そう、アメリカの大部分を占める田舎でウケる車なのである。

かくいう自分も、アメリカのピックアップには憧れてDUDGEを購入した。5800cc340馬力のお化け車。ただ、2人しか乗れないし、燃費は悪いは走りは悪いは乗り心地は良くないはで、自分には合わなかった。そしてわずか半年で売却してしまった。

アメリカでしか大量に売れない車なのである。


Kyosuke