嗚呼!米国駐在員。
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2004年12月23日(木) 契約キャンセル / No news is a good news.

クリスマス直前。この連日、気温が−10℃くらいで安定してきた。
おかしなもので、氷点下を割ると気温は何度でも一緒に感じる。

多くの取引先が休みの中、こちらも出社しながらものんびりお休みムードで書類整理などしたかったのだが、なんと2件の契約キャンセルの連絡が来た。別々の米系企業から。

慌てて電話を入れるが、どちらの企業も昼からお休みで誰もつかまらず、既に年明けまでの大型連休入り。メールの打ち逃げってやつか。

ほんとうにアメリカ企業ってのは、契約もあっさりするのだけど、キャンセルもあっさりなのかね。こういうパターンでキャンセルというのは日本ではあり得なかったから、ちょっと驚いてしまう。
それにしても一体どうしたっていうんだ。世間のクリスマスショッピングムードに流されたっていうんかね。まるで、あれもこれもと何も考えず取りあえず買っておいて、後で要らない、って気が付いて返品するようなもんだ。もっと責任もって物事決めてくれよ、と思う。プンプン。
まあ、たまたまそれぞれのやむを得ない事情で2件キャンセルが来ただけなのかもしれないけど。自分の担当で契約キャンセルなんて年に2,3件あるかないかの話しであり、それがわずか半日で2件もやってきたインパクトは大きい。

キャンセルってのは何らかの不満があるに違いないからこちらの反省もしなければならないのだけど、あえて年明け早々電話して言ってやろう。
 
最高のクリスマスプレゼントを有難う」って。

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日本人ってのは、どうも良い事も悪い事も細かく知りたがるんだな、と思う。自分もそうなのだと思うけど。

仕事上、今日の契約キャンセルのような悪いニュースについての背景は十分リサーチする必要があるのだろうけど、うまくいっている時は、「こういう理由でうまくいっている」というような報告をわざわざ入れねばならない。

日本から、仕事をやりっ放し(事後報告無し)のアメリカ人スタッフに対して、もっとfollowするよう伝えてくれ、と言われる事がある。
そんな時、よくアメリカ人に言われる。

NO NEWS IS A GOOD NEWS. だろ」って。

うまくいっている事をわざわざ連絡する必要はない、何か問題があれば連絡があるはずだ。どうしてお前らはそう仕事を増やしたがるんだ、って。

これって当たってるよなあ。それで事足りる国民性とそれじゃ済まない国民性。アメリカ人はあまり深追いしないけど、日本人って、ある日突然どうにもならない最悪の状況に陥る事だけは避けたがるから、うまくいってても常に情報を取っていないと不安になるんだよなあ。


Kyosuke