嗚呼!米国駐在員。
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2004年12月01日(水) アメリカの大学を卒業して日系企業に就職

朝起きて外を見ると、一面雪景色。
雪が降る日はそこそこ暖かいので過ごしやすいのだが、道路が込むのと車が汚れるのは勘弁して欲しい。

今日はある会合で、アメリカの大学を卒業して就職したばかりの日本人女性2人と話をする機会があった。お2人とも日本を捨てて単身アメリカに乗り込んできただけあって、とてもしっかりしている。

いかにもキャリアウーマンという感じで、英語もネィイティブさながらの発音。気の弱い私なんぞは見ているだけで気後れしてしまう。

面白いのは、2人とも日系企業に就職していること。
それでも、職にありつくのに3ヶ月、4ヶ月とかかったと言っていた。「何でこんな寒い地域で就職したの?西海岸で就職すればよかったのに?」と気軽に聞いてしまったが、
職の場所を選ぶほどの余裕は彼女らにはなかったようだ。アメリカの大学を出たところで、新卒で米系企業に入れるのはそんなにたやすい事ではない。
米系企業にしたって、よほど日本との付き合いが深い会社を別にすれば、わざわざ日本人を採用する意味はないだろう。

日系企業であるからには、要所のポストは日本からの駐在員が抑えている所がほとんどではないだろうか。となれば、バリバリと重要なポストについて大きな権限を持って働きたい、そんな希望を持ってアメリカの大学を出たであろう彼女達は、これからどうしていくんだろうか、とおせっかいながらも思ってしまった。
うちの会社でも似たような境遇の人を現地採用している。その人はMBAを取っていても、日本からきた駐在員に勝る待遇とポストは残念ながら得られていない。

そう思うと、我々駐在員というのは、実に守られていてリスクのない立場だなあ、と思う。それは生きていく上で悪い事ではないけど、人間として男として、果たして魅力があるかといえばそうではないんだろうな、と思ったりした。



Kyosuke