嗚呼!米国駐在員。
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2004年10月26日(火) |
「何でも好きなもの頼め!!」と言われる苦痛とは |
「何でも好きなもの頼め!!」
飯を食いに言ったとき、親分肌をきどる先輩や上司がそんな景気のいい言葉をかけてくれる事がある。 後輩、または部下の立場からすると、店が居酒屋であればいいのだが、寿司屋や焼肉屋、こちらでいえばステーキハウスなどでこれを言われた時には実に困るのである。
一瞬にしてその人の懐具合とか性格を判断し、粗相のないような注文をしなくちゃいけない。
どう考えたって焼肉食いにいけば、特上カルビに特上ロースが食いたいに決まってるんだけど、相手によっては「カルビ並み2つにロース上を1つ」なんていう中途半端な注文をしなけりゃならないときもある。「何だ、遠慮するなよ」って言われて、「じゃあ上ミノ追加」なんて。
うちの社長がアメリカに来たとき、ステーキハウスの円卓で、「みなさん好きなもの頼んで下さいよ」と言いながら、自分は可もなく不可もないニューヨークサーロイン(25ドル)を頼むものだから、後続がみなその金額を越えるものは頼まなかった。こちらも予定していたヒレ肉を急遽変更せざるを得なかったのである。
それもこれも、入社早々に部長に飯を連れて行ってもらったとき、言葉通りに好きなものを食いたいだけ頼んで、後で同席した自分の上司からえらいおこられたからである。「部長が参ったなあ、アイツ、だって。お前も少しは考えろよ。」って。そんな経験があって、なかなか思い切ってお言葉に甘えることが出来なくなってしまった。もちろん、「覚悟しといて下さいよ」って、完全に甘えることが出来る人もいるのだけど、そんな人はごくわずかだ。
それでは、部下や後輩に気を使わせずにいい顔したい場合はどうしたらいいか? 焼肉であれば席に座るなり、「生ビール人数分と、特上カルビと特上ロース3人前ずつ!!ユッケにレバ刺しも!」って、自分から率先して高いものを注文しましょう。
もっとも、自分のようなわがままな部下を持った上司には、誰も声をかけてくれないか。あはは。
Kyosuke
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