嗚呼!米国駐在員。
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東京本社勤務時代の自分の上司だった現ロス支社長が、出張でこちらにきており食事をした。
昔は同じセクションの上司で、あれこれとよく言い合いをした。といっても、今から思えばだが、その大半は自分の視野の狭い(自分勝手なともいう)見解の一方的主張だったが。
今こうして異国の地で改めて話をすると、この元上司は自分の事をよく理解してくれていたんだなあ、と感謝せざるをえない。当時は「うるさいなあ」と思ったことも、今言われると素直に身に入ってくるのも不思議だ。久しぶりにホッとするような時だった。
こうして考えると、元上司だった人は今から振り返ればみんないい人だったと言える。それが、上司だった時代はこうした感情がほとんどなかったのはなんでだろう。自分に余裕がなかったのか、やはり利害関係があったし生の意見をぶつけあう局面が避けられなかったからだろうか。
そう思うと、相手が変わったのでなくて、当時は今と違う自分だけであっただけのような気がする。
今の嫌いな上司も、将来昔の話をしながら笑って酒を酌み交わすときが来るのだろうか。
Kyosuke
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