嗚呼!米国駐在員。
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2004年09月29日(水) |
ボチボチ / 秘書の文句 |
朝から直行で取引先の説明会に出席。 といっても発言の必要もなく、ただ座ってりゃいいので実におき楽なものなのだが。
顔見知りの日系企業の出席者数人と雑談。 世間一般的にはどの会社も非常に好業績なのだけど、一様に「ボトボチ」とか「まあまあ」と言った言葉で今の会社の状況を表現する。ああ、日本人らしいなあ、と思った。何が「まあまあ」なのか? 比較の対象が去年なのか目標なのか他業種なのか、それも明確ではないしこちらも聞かない。半ば合言葉のようなものなのか。聞くほうもそういった表現を聞いて安心するようなところもあるのだろう。
かくいう自分も「さっぱりですわ」と答える。これは、自分の描いた理想に対する実態を言ったのだが、そんなことは自分では言わないし相手も突っ込まない。雑談だから何となく会話は流れるのである。
会社に戻ると女性秘書が文句を言いに来た。 こちらの指示した契約番号が違うのではないか、といった他愛もない事だ。 確かにその番号は後ほど変更されたのだが、彼女の手にした用紙にはこちらが指示した新しい番号の付箋がしっかりと張ってある。 どうやらそれに気がつかずに、古い番号のまま作業を進めてしまったようだ。
「新しい番号が張ってあるじゃないか。よく見たのか。」と若気の至りで言ったのだが、彼女はヒートアップしてくってかかる。
そこで、「ああ、この番号は確かに変更されたんだな。あなたの言う通りだね。番号は変わったのだけど、その旨ちゃんと説明してから用紙を渡すべきだったよ。失礼失礼。」と折れたら、彼女は満面の笑みを返し、すぐに作業に取り掛かった。
国が変われど女性の扱いはどこでも難しいもんだな。はは。
それと、くってかかってこられた事に、ああ俺もようやく認められてきたな、とも思った。 これまでは間違いがあっても何しても、「奴は来たばかりで言葉も風習も分からないから」といった対応をされていたようで、直接非難することはなくなんとなくよそよそしい対応を受けていたのだが、ストレートに不満をぶつけられた事に心地よさ(?)を感じたのである。
不思議なものだな。
Kyosuke
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