嗚呼!米国駐在員。
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2004年05月01日(土) くじで大金を当てた後 / 高給が魅力かイラク派遣

今朝は帰国する同僚の見送りに空港へ。
幸い日本は連休中の為、帰国してもしばらくは出社しなくていいから楽である。アメリカへの海外赴任、辛い事も楽しい事もあったのだろうが、本人にとっては忘れられない体験になるであろう。6年間お疲れでした。

日本もすっかり連休ムードに入っているのか、今日はほとんど仕事の連絡がない。中国も5月1日から9日まで休暇に入るようで、来週は本格的に暇になりそうだ。
そんな中で金曜日というのに2件ほど新規の客先から電話が入る(金曜は開店休業の取引先が多い)。どちらも聞いた事のない会社なので、どこで自分の名前を知ったのか問い合わせると、紹介を受けて電話してきたという。紹介を受けた人の名前を聞いてもさっぱり心当たりがない。でも、相手も検討違いの話をしている訳ではないから、どっかで配った名刺が巡り巡って効を奏したのかもしれないな。
最初に連絡があった人にいくつか問い合わせ内容の質問をするのだが、どうも要領を得ない。よくよく聞くと、先日まで学校の先生をやっていたという。どうりで物腰が丁寧。営業としては、彼が慣れない今のうちに懇切丁寧に接する事は必須。

新聞で興味深い記事2件。
今年1月にロッテリー(くじ)で970万ドル(約10億円)当てたインディアナ州のジェイムス氏が、交通事故で激突死した。インディアナ州では、同じく5万7000ドルを当てた男性も1月に交通事故死したという。

複雑だな。偶然とは思えない。死んでしまえば大金なんて何の意味もない。こんな記事を読むと、人生で運の量は決まっている、大きな幸運の後には必ず不幸が来る、と信じざるを得ない。まさに、くじなんてのは運しかないんだから、そんな事で運を使っちゃもったいない。日本にいた時には毎年宝くじを買っており、当然一度も(3000円すら)当たった事もないのだけど、これで良かったのかもしれない。


もう一件。拉致の危険は承知の上で、米国内では望めそうもない高額の給与に誘われて、「戦火」のイラクへ向かう希望者は今後も増大しそうだという。ボルティモアの人材派遣会社アエロティックによれば、年収10万ドル(約1070万円)の技術者であれば、イラクで働けば35万ドルという高給が得られるという。トラック運転手にしても、日当1000ドル(10万7000円)の提示に魅力を感じてイラク入りを検討する人が多いようだ。

といっても、この4月だけで米軍の死者数は134人。ニュースでの死者、行方不明者報道は怖い事にもう日常化しており、ある意味で大したニュースと感じなくなってきている。 
高給目当てにイラクに行くといっても、生死をかけた派遣には間違いないし、残された家族はたまらないだろう。それでも、目先の金目当てにイラクに飛び込む人が後をたたないアメリカという国は、やっぱり大きな病と魅力を抱えているのだろう。一発当ててやろうという気持ちか、はたまたもっと複雑なものを抱えての決断か。ちょっと自分には想像も出来ないのだが.


Kyosuke