嗚呼!米国駐在員。
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2004年04月27日(火) |
アメリカでは考えられない中国の交通事情 |
来月に中国出張を控えており、最近は中国関連の記事が気になる。 先日はSARSがまたもや発生したと記事に出ていたが、すっかり消えてなくなったと思っていただけに、何だか嫌な感じだ。でも前回の騒動の時は出張禁止になったのだが、今回は何もないようだ。それにしても、いつも思うのだが、こういった会社の危機管理というのも、よく基準が分からない。所詮、横並び及び責任逃れの発想で、他社がやってるから、という程度なんだろうが。
取引先の話を聞いても、中国への興味関心は強い。中国は、もはや日本を抜いてアジアではアメリカの最大の貿易取引国となっている事も理由なのだが、アメリカ人から見ると中国はどうしたってUNBELIEVABLEなようである。
今朝(4月26日)のUSA TODAYには北京の交通事情に関する記事が出ていた。 北京では昨年自動車販売が45%増加して40万台の車が売れたという。しかし、車を運転するドライバーは、当然自動車教習を受けているのだけど、技術があまりにも未熟で多くの事故を引き起こしている。また、ほとんどの人が30〜40代で初めて運転免許を取得する事も事故の大きな原因となっているようだ。
そもそも自転車が走るという前提の道路であって、自家用車が走るという目的で道路が作られていないから、街はいつでも混乱状態。未だに信号を何かの装飾品と認識している人も多いという。目の前を横切った公営バスに腹をたててフロントガラスを叩き割る、そんな事件が日常茶飯事。 80年代は車はほぼ全て国家が所有していたものだったので、事故をしても傷つけても誰もがお構いなしだったのが、個人の持ち物になった事で、少しの破損でも大騒ぎとなり、街にはぴりぴりしたムードが漂っているという。それでいて交通ルールはあってなきが如し。混乱ぶりは容易に想像できる。
こうした中国の事情は、全てが車社会、ほぼ全員が16で免許を取るアメリカ社会にはとうてい信じがたいであろう。同じ大国であまりにも違う。甲乙という問題ではなく、歴史の違いだからなんともしがたい。
「こうして自家用車を持つ人が増えれば増えるほど、生活ペースも早くなる。みんなが事を急ぐようになる。そして運転する時には、誰もがカッカしてしまうのだ。」と中国の警官のコメントを乗せているが、もう後戻りは出来ない。
Kyosuke
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