嗚呼!米国駐在員。
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2004年04月17日(土) 中国企業と日本 / TV面接

せっかく天気のいい金曜日だが、今日は米国社長とのテレビ面接なので憂鬱。

5月に中国の出張が決まり、飛行機の空席状況を調べるのだが、5月中旬あたりの直行便は全て満席。マイレージを使ってビジネスにアップグレードを頼んだが、これも空きは全くなし。どちらもキャンセル待ちも受け付けられない状況だという。やむをえず、一旦日本に行ってそこから北京へ行く便を予約したのだが、何せ成田まで13時間のフライト。成田で4時間待って、さらに北京まで4時間のフライトは、考えただけで憂鬱である。果たして体が持つだろうか。
米国と中国を往復する人が多いのは分かっていたが、ちょっと見通しが甘かったな。でも、それでも料金は1100ドルだから、安いものだが。

それにしても、中国企業の貪欲さとレスポンスの速さは、素晴らしい。
日本の製造業もうかうかしてられないと思う。日本の場合、新規案件を提案し、それが如何に興味を引く内容であっても、あれこれあれこれ細かく背景を調査させられて、全て整ったところで初めてテーブルの上に乗せて検討する。上司に報告する為の資料、いわば社内に向けての体制作りがえらい時間がかかる。こちらは、やるのかやらないのか、やりたくないのかやりたいのか、そんな方針もさっぱり分からずにただただ山のような質問をまずはクリアせねばならず大変だ。散々質問しまくって、やりたくありません、という回答がくると本当にがっかりである。
一方の中国。まずは、あれこれ聞かずともサクッと条件提示が出る。そこから交渉は必要なのだが、買うほうからすれば圧倒的にこちらの方が話が進めやすい。

もちろん、日本側は慎重に判断して確実な回答を心がけているのは分かるし、中国側は、とりあえず回答したはいいが、ごめんやっぱり出来ません、というケースもある。 扱うモノによっても違うので一概になんとも言えない。ただ、あれこれ御託を並べずにされるスピーディな回答からは、目に見ない熱意とか意欲を感じることができ、こちらもいっちょ頑張るかという気になるのである。


先日赴任した先輩は、少々お疲れ気味のようだ。
40才にしての初めての海外駐在という事で、これから益々大変だろうが、少しでも早く慣れるよう協力は惜しまないつもりだ。でも、食事に行くと話す内容が社内ネタばかりなのは閉口だな、やはり彼の年齢がそうさせるのか。 こちとら、日本の社内情報など全く入ってこなければ、全く興味もなくなってしまったから、酒が入つ度にそんな話しをするのを聞くと、「ああ、日本のサラリーマン。自分もこんな話をよくしていたなあ」と感じてしまう。
まあ、半年もたてば、すっかり異国の人になって気にならなくなると思うのだけど、気にする人は気にするからなあ。

米国社長とのテレビ面接は、意外にあっさりと終了する。
えてして目標設定の時はこんなものだが、問題は評価面接の時だから1年後か。今年も後先考えず無謀な計画を立ててしまったので、1年後に苦労するんだろうな。目標設定に異常に時間をかける慎重タイプもいるのだが、商社という職業柄、日々の状況変化についていかねばならず、同じテーマを1年間追い続けろという管理そのものがナンセンスと感じているので、そんなに現時点での目標に縛られる必要はない、というのが自分の考えである。(←懲りないね。だから1年後に困るんだって) 


Kyosuke