嗚呼!米国駐在員。
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2004年03月21日(日) 松井 チケット / 「白い巨塔」 読了

今週のハードな出張日程のせいか、せっかくの土曜の朝だというのに起きた瞬間身体がだるい。
それでも久しぶりに晴天に加え、60度まで気温も上がったので、昼前にぶらりと外出。車のパーツ屋を2件ほどぶらりと冷やかし、ついつい金を使ってしまったが、あっさり午後2時には帰宅。

どうも風邪気味でジムにも行く気がせずに、ゴルフ中継を見る。
せっかく丸山が上位でトップ争いしているのに、画面はジョンデイリーばかり。1時間ばかり見ていたが、その間、楽しみにしていた丸山もほとんど映らず、気がついたら寝てしまった。それにしてもジョン・デイリーはアメリカのゴルフ選手では珍しく、お構いなしにプレー中に頻繁にタバコを吸う。ショットの直前にタバコをその辺に放り投げるんだが、そんな彼の豪快さも人気があるんだろう。
日本じゃジャンボ尾崎もコースでタバコを吸う姿がよくテレビに映っていたが、丸山はそんなイメージがないなあ。でも、昨年ツアーに行った時、丸山は調子悪くかなり順位を下げており、ギャラリーも数人だったからか、ラウンド中でもかなりのヘビースモーカーぶりだったのに驚いた記憶がある。テレビ中継されるときはタバコなんて吸ってないんだけど。やっぱり、彼もイメージを大切にしているんだろうか。


会社から持ち帰った1週間前の日経新聞を見ていると、メジャーリーグの観戦ツアーが大人気と書いてある。
特に日本人対決は人気が高く、チケットの確保に苦労するという。
ふと気がついて、高津投手が入ったホワイトソックスのホームページを見ると、ヤンキースと4月に対戦するようだ。何気なしにチケット購入のページに進むと、まだまだチケットがあまっているじゃないか。
しかもレフトを守る松井の前の3塁側の前列指定席もある。その場で迷わず購入。いい席にも関わらずたった35ドル。球場までは車で40分位か。うーん、贅沢である。 
これが日本で買うとなると、ブローカー手数料やらなんやらで、かなり高くなるんだろう。
アメリカに住んでいてよかった、と思うささやかなひととき。

昨晩のブリトニーのコンサート中止は、今朝の新聞の一面で報道されていた。
ひざを怪我したそうだ。なにせ、冗談で婚姻届を出して式まで挙げてしまうお方だけに、気まぐれで中止かいな、と最初は思ったのだが、怪我じゃやむをえない。チケットはしばらく持っておくように言われのだが、過密なツアースケジュールの中、再公演などできるんだろうか。
これが貴重なプラチナチケットになるのかと期待する、いや、ならないって。


カナダからの出張の帰りの飛行機、膨大な待ち時間で一気に「白い巨塔」をやっと読了。
改める必要もないが、原作の内容の濃さと内容の充実度、これまで読んだ小説の中でも最高ではなかったか。
わざわざ日本から取り寄せてよかった。

最後は財前が癌になって死亡するとは思ってもみなかった。
前半では、財前の能力と政治力、男として表面的な強さみたいな部分にあこがれる気持ちもあったのだが、最後まで突っ走って、あっさり死んでしまうのでは、一体彼は自分の生き方に満足したのだろうか、とやりきれなく思った。
自分も強い人間にはあこがれるんだけど、果たして死期を迎え人生を振り返ったとき、財前のような強さばかりを求めていたらとても後悔するかもしれない、と感じ、そしてとても恐ろしくなった。
もっとも、財前の場合、あれだけ敵も多かったのだが、最後は自分の元に戻ってきてくれる人も多かった、ある意味では実に幸せな男である。 
里見の生き方は理想だとは思うけど、果たして今の自分にはそんな生き方が出来るかといえば、難しいだろうな。

単なる医療裁判の話と思って読み始めた小説だったが、実にいろんな事を考えさせられ、最後は文章を読んでいくのに、ひどく重みとためらいさえ感じた。
日本のドラマはどんな出来だったのだろうか。気になるな。


Kyosuke