嗚呼!米国駐在員。
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2004年03月17日(水) カナダ出張2日目、トロントは吹雪

いよいよ今日から本格的な取引先回り。
朝から激しい強風の上に真っ暗な空、いやな予感はしていたが、1件目の訪問を終えた頃にはすさまじい吹雪。大雪の中を、スケジュール遅れながらも何とか予定通りトロント近郊の4件の訪問をこなしたが、すっかり疲れてしまった。幸い、どこの相手も丁寧に対応してもらったのでほっとする。今日の訪問だけで見ると、アメリカよりかは温和な人が多い気がしたし、英語も実に分かりやすかったが、商売の話は御多分にもれずシビアである。

訪問先のうちの1件は日系の加工会社だったのだが、対応してくれた日本人駐在員はすっかり疲れきっていたな。
通常業務はもちろんのこと、売り上げ管理、米人スタッフへの指示、工場運営などに加え、日本の本社からはあの資料出せ、この資料だせ、とうるさく言われて息もつく暇がないようだ。
立場が違えど米人がのんびりやっていたのとは実に対照的だったが、日本人の習性なんだろうか、やっぱり色々な事が気になってしまい、何でも自分が頑張ってやらないと、と思ってしまうのだろうか。まあ、なるようになるさ、メリハリつけて、などとお気楽な事が言えるのは自分の立場が違うから。 自分も同じ状況ならば、同じようにがむしゃらにやらざるをえないだろう。製造業というのも、本当に大変な仕事だと実感する。

思わぬ豪雪のおかげで、夕方にナイアガラの滝まで行こうと思ってた密かな計画も取りやめ。楽しみにしたいたのだが残念。
さっさとトロント空港近くのHOLIDAY INNにチェックイン。
ホテルも広く部屋もきれいなんだけど、横に広い建物のつくりであり、フロントから1階の自分の部屋までは300mほど歩かねばたどり着かない。外は豪雪なのだが、温水プールは家族連れで賑わっている。

ホテル近くのGINKOという日本食レストランで夕食。受付のカウンターで出てきた着物の女性に、連れが「Two people, Non smoking.」と言うと、相手は不思議そうな顔をする。後輩はやや気弱に同じ事を繰り返したのだが、まだ会話が通じない。たまらず「禁煙2人!」というと、ほっとした笑顔で、「やっぱそうですよね〜。日本人ですよね〜」と言われる。どうやらお互いに相手がどこの国籍か自信がなかったようで大笑い。自分の事は棚にあげて後輩をさして、「こいつは日本人に見えないですよね」と言うと相手もそうそう、と言わんばかりに爆笑(後から冷静に考えると、ここまで引っ張るようなことでもなかったんだけど)。
なかなか乗りのいい感じのいい女性で、ビール、前菜、日本酒、寿司などなど、薦められるままに腹いっぱい堪能してしまった。まあ食事もうまかったし、十分満足したんだけど、店員が日本の若い女性というだけで、もう後先考えずなすがままになってしまう自分がいる。 今日本に行ったらいくら金があっても足りないな、などとつい考えてしまった。

明日は晴れるといいのだが。


Kyosuke