嗚呼!米国駐在員。
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2004年03月07日(日) |
納車前の信じられない大トラブル |
昼12時の東京行きフライトに間に合うように、今回の出張者を空港まで送り届ける。 26歳女性総合職。出張スケジュールは過密だったけども、アテンドしているこちらも気分が良かったな。やっぱり若い女性は理屈ぬきで得だ。これに実力をつければ怖いものなし。 こちらも不覚にも異国で丸5日間みっちり一緒にいたからか、結構好きになってしまった(おいおい)。やばいですな。いいところで帰国してくれたとほっとする。 といっても、また毎日のように仕事上、メールでやり取りすることになる。今回の経験を生かして、日本に戻っても頑張って欲しい。
午後からはDODGEディーラーにピックアップトラック(RAM 1500)の新車を取りに行く。 実はこのディーラーの担当と昨日かなりもめた。昨日の出張の帰り、納車にあたっての確認の電話を入れたところ、先週契約した金額は値引きしすぎたので後800ドルばかり上乗せしてくれ、と言う。 アメリカに来てから理不尽と思うことは数え切れないほどあったけど、この瞬間ほどそんな気持ちを強く持ったときはなかった。気がついたら、よくぞ英語でここまでまくしたてられるな、というほど担当を罵倒していた。一緒に車の中にいた米人があまりの剣幕に驚いたほど。
でも、それでも埒があかないので、 「どんな理由があるか知らないけど、一切そんな事は認めない。ミスがあったならそっちから電話してくるべきだろう。契約書もあるし前金だって払っている。その上で金額が合わないならば、そっちで負担する話だろ。客に向かってお願いする話じゃないだろ。」と、納得させるように話したつもりだが、相手は反省するどころか、「何でこちらで足が出た分を負担しなきゃならない?買うのはお前だろ。あの契約書だって仮のものだ。月が変わったら価格も変わるんだよ」と全く話にならない。 念のため言っておくが、先週末の時点で、金を借りるのに少し時間がかかる旨話をして、2週間ほどは待つのでその代わり前金500ドルと契約書のサインだけはしてくれ、と言われて同意したものである。
30分ほど怒鳴りあったが、最後にはもうどうにでもなれと、「弁護士に相談するから、そちらの意向が間違いない事を確認したい。責任者を出せ」と言うと、「責任者は席をはずしているので電話させる」という。もちらん知っている弁護士なんかいないし、相談するつもりもない。 程なくかかってきた電話を取ると、また例の担当者。「お前とは話したくない」と言うと、「さっきのは間違いだった。申し訳ない。」と打って変わって丁重な謝罪。 突然の変わりようでこちらも対応の仕方に迷ったが、ひとまず許す代わりに確実に車は押さえておくよう指示。なんだかんだいっても、大幅値引きの上に更に値切って、他店ではありえない価格のいい買い物だった。 こんな理不尽な事言ってくるくらい、この店も厳しい採算で契約に踏み込んだんだな、と勝手に納得した。
という訳で、何が起こるかわからないアメリカの自動車ディーラー。 (運が悪いだけなんだろうか)早めに車を引き取るべく、チェックを持参する。例のセールスマンが何事もなかったような笑顔で出迎える。だらだらと2時間あまりの長い諸手続きの後、ようやく納車。でもやっぱり腑に落ちないので、「昨日は非常に不快な思いをした。一言言いたいのでマネジャーを呼んでくれ」というと、「あれは全て自分のミス」とこちらの人間には珍しいコメント。これを聞いて、まあいいや、と思う。
3万ドルもするんだから、もっと気持ちよく買い物させてほしいものである。いや、何もトラブルがないだけでもいい。本当に普通なだけでいいんだけど。
Kyosuke
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