嗚呼!米国駐在員。
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2004年02月08日(日) |
ハーフタイムショーの影響 |
一体何が起こったのか、このページに連日の2000件を越えるアクセス数。
今日の新聞を見て分かったのだが、ジャネットジャクソンの問題のシーンが全米ネット史上最大の検索数を記録していたようだ。という事は、日本でもこの画像(←しつこいって)はかなりの関心をひいているのだろうか。
今日の Chicago Tribune紙の投書欄を読むと、スーパーボールハーフタイムショーの放映についての投書で埋めらている。 単なるタブロイド紙ではない一流の新聞だけに、厳選された投書が掲載されていると思うのだが、その内容には普段自分が考えもしない意見が満載であり驚いた。
「家の庭で子供たちが遊んでいるとしよう。そこに突然若い男女がやってきて、子供の目の前で男が女性の服を剥ぎ取ったらどうなるか。子供たちは何も言わずにそれを見つめるしかない。仮に親の私がそこにいたならば、警察をすぐに呼び、その男女は連行されるだろう。スーパーボールでのハーフタイムショーではまさにそれと同じ事が起きた。なのに何故、ジャネットとジャスティンは訴えられないのか。」 「あのシーンを見た子供たちは、男性が女性に対して、そして白人が黒人に対してならば好き勝手な事をしていい、と思ってもしょうがない」 「MTVがPRODUCEした時点でこうなる事は予想できた。我が家はハーフタイムショーが始まる前にチャンネルを切り替えた」 「やっぱりジャクソンファミリー。兄が兄なら妹も妹。」 「ハーフタイムショーは言うまでもなく、子供たちが見ている番組なのにバドワイザーのCMを放映するとは許せない。未成年の飲酒運転の事故が増えているのはこのせいだ」 「いくら親がうまく教育しても、子供たちはメディアのせいで悪い影響を受けている。一度目はクリントンの不倫問題。次にブリトニーとマドンナのキスシーン、そして今回のハーフタイムショーである。」
もう言いたい放題である。 実際に、ジャネット、ジャスティン、テレビ局に対して既に訴訟を起こした人も出たようだ。 もっとも、スーパーボールが米国民にとって‘非公式の最大の国民行事’となっており、親戚一同この日の為に集まってみんなでテレビ観戦する人たちも多いというから、話は単純ではないだろう。日本で言えば、紅白歌合戦でキムタクが安室の服を剥ぎ取るようなものか(そりゃ違うだろうが・・)?
こう見ると如何に日本のテレビが乱れており、それが日常化されているかを痛感する。 詳しく知らぬが、去年日本のバラエティで王監督を便器にみたてて侮辱するコントがあったようだ。 その一軒について、これもどこかの記事で読んだのだが「もし国民的英雄のマイケルジョーダンを同じような形で侮辱する番組をアメリカで放映したらどうなるか。 テレビ局は抗議の人で一杯になり、関わったタレント、製作者は2度と復帰できない。 その番組のCM商品は国民全てで不買運動が間違いなく起きるだろう。それなのに、日本は王監督が馬鹿にされて、そのいづれも起きなかった」とあった。 どのタレントがこのコントをやったのか知らぬが、日本では何事もなく今も画面に出てるのだろう。
まあ、この例は極端にしても、アメリカの新聞に投書するようなこんな親も、いくらなんでもちょっと気にしすぎではないかと思う。親がいくら頑張って遠ざけても、子供は世の中のいろんな面を垣間見て成長していくものではないのか。逆に、潔癖な親の元で世間の何も知らずに成人を迎えたら、そんな子供を親は誇りに思うものなのだろうか。 ここに投書した親が家族旅行で日本に行き、子供が日本の低俗なテレビを見てしまった時には、誰に対してどんな怒りをぶちまけるのかを聞いてみたい気もする。
ともかく、ショーはお遊びの一部、今回は多めに見て欲しいと思うのだ。
Kyosuke
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