嗚呼!米国駐在員。
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2004年01月15日(木) THE FAN

どうも食欲が沸かない。
毎日外に出る事もほとんどない生活を3ヶ月。朝から晩までどんよりとした空。午後4時には真っ暗。
客先はどこも飛行機に乗らねばならぬほど遠く、そんなにしょっちゅう外出出来る訳ではない。じーっと事務所で画面に向かっているのも、変な疲れがでてくるようだ。
これまでの人生ではじめての生活サイクルに身体が変調を訴えているのか。
慣れるしかないな。


今日は夕方からデトロイトまで5時間のドライブ。明朝の商談に備えて前泊。
考えてみれば、東京−大阪間の距離を車で向かい、商談後日帰りで戻る事もある。何もない田舎道を爆走するのも最初は新鮮だったが、ちょっと飽きてきたか。特に冬場は天気も悪いし気が向かない。

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どうやらアメリカ、特にメジャーリーグというものをまだまだ理解していなかったようである。
昨日クレメンスへの期待を記したが、地元ニューヨーク紙の見出しはそれどころではないようだ。「裏切り者」「詐欺師」「恥知らず」…。米ニューヨーク・ポスト紙は、ヤンキースで引退を表明しながらアストロズと契約したロジャー・クレメンス投手を、痛烈に批判した。
復帰そのものを責める事は出来ないにしても、ファンはとても納得いかないのだろう。

日本でも工藤投手がFAで巨人に移った際も、ルールに乗っ取って行われた移籍にも関わらず非難の声があがった。中村ノリが近鉄に残ったときも、有力候補だった阪神のファンから非難を受けたという。ファンは理屈じゃないんだな。理屈じゃないのがファンなのか。

ここまで1選手に一喜一憂できる事はうらやましいものだ。
村上某の小説で「中日が勝ったって負けたって、俺の何が変わるんだ。何も俺は変わらないじゃないか」というような一文があったが、そんな理屈じゃ片つけられない所に熱狂的ファンは存在して、そのファンに支えられてプロスポーツが存在するんだな。
クレメンスが、こんな批判は屁とも思わず大活躍する事を期待したい。


Kyosuke