2009年04月22日(水) |
短時間の練習で香川3連覇(国大附属坂出中) |
ずっと、取材に行きたかった学校がありました。それがようやく実現!
向かったのは、香川県坂出市。香川大学教育学部附属坂出中学校という、何だか、とても頭の良さそうな名前の学校です。「良さそうな」ではなく、本当に頭がいいんです。国立大の附属中ですから。 全校生徒はおよそ120名。このうち80名が附属小学校から上がってきます。残りの40名が、3倍近い倍率の受験を勝ち抜き、入学してきます。 OGにはフジテレビの中野美奈子アナウンサーがいるそうです。
この学校の野球部が近年、メキメキと力をつけてきています。昨年は春夏秋と、香川県を3連覇。全日本少年の予選では決勝にまで進み、のちに日本一を果たす高知中と互角の戦いを演じました。
チームを率いるのは就任4年目を迎える長尾健司先生。丸亀高校〜順天堂大の出身です。大学まで硬式野球部で活躍していました。 長尾先生は前任の飯山中で2003年の茨城全中に出場しています。飯山中といえば、2006年の愛媛全中にも出場し、準優勝を遂げていますが、このチームも2年生までは長尾先生が見ていました。 これだけの指導力がある長尾先生が、国立大の附属中に異動するのは、驚きの人事だったようです。何せ、学校は研究発表が多く、部活動を見ることはほとんどできません。「平日、週3日、練習が見られればいいほう」と長尾先生が言うほどです。 部活動の時間も短く、基本は16時〜17時まで。延長許可が下りたとしても、最大で18時までしかできません。土日は1日できたとしても、平日は最大で2時間のみ。練習量では、ほかの強豪にかないません。 さらに、グラウンドもびっくりするほど狭い。ライトは35メートルぐらい…。すぐに駐車場。レフトもテニス部が使っており、フリーバッティングや外野ノックは不可能。そんな環境での3連覇だけに、周囲もかなりびっくりしたようです。 と同時に、「長尾先生ならやるかも」という声もあったようで。とにかく熱い先生で、研究熱心。フットワーク軽く県外遠征に飛び、これだけ勝っているにもかかわらず、雑誌や本、ビデオから学ぶことを怠らず、常に子どもたちを進化させるための理論や練習法を探しています。
練習は予想どおり、内容が濃く、質の高いものでした。 印象的だったのは、長尾先生が怒ることがまったくなかったこと。「この子たちは頭がいいので、自分たちでできる。ここにきて怒ったことはほとんどない」。
詳しい練習メニューなどは…、5月下旬(6月上旬?)に発売される『中学軟式野球(秘)練習法、教えます!』(ベースボール・マガジン社)に掲載されます。 じつは、第2弾になります。
第1弾が好評だったため、第2弾を出せることになりました。 http://www.sportsclick.jp/magazine/hitandrun/mook495/index.html これも、みなさんのおかげです! ありがとうございます!
今回のラインナップは ●石川・星稜中 ●静岡・東海大翔洋中 ●香川・香川大学教育学部附属坂出中 ●愛知・刈谷市立刈谷東中 ●兵庫・神戸市立岩岡中 ●静岡・菊川市立西中 ●東京・江戸川区立上一色中
以上7チームの予定です。現在、取材中!
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